■カエルが鳴くから帰ろう仲間を裏切りローズパクトをエターナルに持ってきてしまったシロップに、プリキュアをエターナルに連れてきてしまったネバタコス、二人には帰る居場所は無い。
でもシロップの方には迎えてくれる仲間が居て、ネバタコスにはそれがないという対比構図。
それだけでも成立していると思うんですけど、そこにさらに、エターナルが集めたコレクションは元の居場所にあるべきだ、という主張にまでキーワードを繋げて来るってのが、なかなか凄いと思いました。うん…凄くまとまってる…。
裏切り者の自分はもう帰る事が出来ないとシロップ。
帰る場所とは生まれた場所ではなく、迎えてくれる誰かがいる場所なのだとココ。
みんな帰って来てほしいと思っているから、仲間たちは迎えに来た。
シロップも帰りたいと望んでいる。
このココの言葉、本当ならばパルミエ王国で飛び去るシロップに言いたかった言葉なのではないかと思えます。
キュアローズガーデンではなく、パルミエ王国を帰るべき場所と思って欲しかった。しかし、そう思わせることが出来ず、シロップは飛び去ってしまった。
その自分の未熟さがココの傷だったのかしらね…。
様々な世界の宝物を収集しているエターナル。
それはその世界の人々が大切にし、心の支えにしていた宝物。
それは本来あるべき場所に帰すべきなのだとココ。
しかし、宝を価値のわからぬ者から守っているのだと館長は突っぱねる。
どうなんでしょうね…。
正直、館長の言っている事も決して間違っているとは思えない。
あるべき物はあるべき所にというだけで、貴重なモノをただそこに置いておくのか…それとも、確かな知識の元に最善の保存を行うのか…。
むしろ館長の手段の方が、それこそ博物館に飾るなりして、貴重なモノを不特定多数の人間が共有できるという意味で決して悪くないのでは…とすら思ってしまいます、ボクは。
う~ん…でもそれは所詮詭弁なのだろうか…?
そもそも、宝の価値とは一体何なのか。
ココ「大切な物の意味を知り、育て、慈しむ人々が持つべきなんだ」
宝とは人と一緒にあってこそ輝くモノなのだとココ。
ただ価値がわかっているというだけで、一人の為にガラスケースに閉じ込めるコトとは違う。
さらにココは、誰かを思う心が宝物なのだとも言っています。
人を思う心、想い。
館長は宝物は価値があるモノと言っていたけれど、ココは「価値」という言葉を使っていない。
宝物とは、「価値」があるから宝物なのではなく、そこに「想い」があるから宝物なのだと、そう言っている。
想いこそが宝物なのだと…。なるほどねぇ。
よくよく考えると、バトルはシロップとココのドラマに一切関係無く繰り広げられていましたが、まぁそれはそれでプリキュアってコトで(え)。
新商品のキュアフルーレをどう使うのかとドキドキでしたが、意外と普通に剣として使っていました。まぁ、去年がおかし過ぎただけなんですよね…うん。
いや、剣もカッコ好くて素敵でしたけどね。すごく凛々しく騎士っぽいです。
ただ、出来ればあの剣で少しばかりでも戦って欲しかったんですけどね。いきなり必殺技なんだもんなぁ。
プリキュア・レインボーローズ・エクスプロージョン!
その正体とは、巨大なバラが敵をガブリと飲み込んでしまうという…結構えぐい技です。
きっと第二形態になると、バラの花の部分が巨大なワニの顔のようになるんだと思います。あぁ、触手が!沢口靖子が!キエェェェーッ!
■フォースの力で光を剣の形にしている…とかじゃない。ココとシロップのドラマは、ちょっとウルッと来たりしてしまいました。
普段は居ても居なくてもどうでもいいヤツらなのに…(おい)。
ココがパワーアップアイテムを召還して、ますますナッツが…と思っていたけれど。
ミルキィさんはまだパワーアップしていないんですよねぇ…ふぅん…そうかそうか。
館長とフロ…何とかさん(名前忘れた)も知り合いらしいし、そこにシロップも絡んで来たりして、イイ感じに終着点が楽しみになってきましたね。
どうにせよ、このシリーズはシロップの話なんだなぁって感じですけどね、うんうん。
今日の演出はどなたかしらと思っていたら、後処理演出が黒田さんですわ。
いつも演出助手のテロップで拝見していたお名前ですね。
そうか、こうやってどんどん若い人達が上を突き上げて来るんですね…ゲホゲホ。
⇒
プリキュア5 各話レビュー
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コメント
採用されなかったシーン
キュアちっす!!エリオットです。
>今週のイラスト
いや~可愛いなぁ、シロップ(もふもふ形態ですよ、念のため)。ローズパクトに『ぱく』と書いてあるのは、ローズパクトの『パク』と朴璐美さんの『ぱく』という二段ボケですか?
>まゆ毛鳥ヤロウ
シロップって鳥類のくせに歯までありますからねぇ、不思議生物だ…。
>館長の言っている事も決して間違っているとは思えない
そうなんですよねぇ。放送開始時に敵が『博物館』という時点で、このやり取りはあるだろうと。この話はしたかもしれませんが、イギリスとエジプトはいまだにもめているといいます。大英博物館に収められているものがエジプトの国宝クラスのものだから。確かに、高度な修復技術を持つ大英博物館で保存した方がイイとボクは思うんですが、そこでココの言い分ですよ。こっちも捨てがたい。いつぞやのナッツのコショウの話といい、復興中のパルミエ王国の設定といい、『プリキュア5GOGO』は実はグローバリズムと少数民族の矛盾というお話なんですね(え?)
>館長は宝物は価値があるモノと言っていたけれど、ココは「価値」という言葉を使っていない
この洞察鋭いですね。気付きませんでした、確認しておきます。
>想いこそが宝物なのだと
それで最後は月面で斬り合うんですよ。それで館長が「生命が本物の宝物なら!!」と太陽に突っ込むと…。
…誰か突っ込んでよ!!
>バトルはシロップとココのドラマに一切関係無く
こーいう展開好きですよ。夏木洋介がギャングと銃撃戦をやっている後ろでゴジラとギドラが戦っているという全く関係ない構成はイイと思います。
>アナコンディさんの強さはガチですね
『ブリザード』を出してアナコンディを押し返して、もふもふに戻るミルクっていうシークエンスが、バンクを切り詰めて、設定を最大限利用していて凄く上手かったと思いました。
>剣もカッコ好くて素敵でしたけどね。すごく凛々しく騎士っぽい
前作のときから「こいつら剣持たないかな~?特にルージュ」とか思っていましたが、これで堂々と見せていただけそうです。
てかアレですね、アクアさんのフルーレブーケ形態は青いバラ…。
カブってますよ!!かれんさんやっちまったな!!
>巨大なバラが敵をガブリと飲み込んでしまうという
昨日『VSビオランテ』観たんですけど、没になったラストシーンがおまけで入ってるんですよ。それは浜辺に倒れたゴジラをびぃ様第二形態がガブリと飲み込んで、巨大なバラを咲かせて、金色の粉になってびぃ様が宇宙に去るという、うーん。ブリザードがビジュアルとして大成功だと思うのに、なんでああいう構成になったんだろう?
>ちょっとウルッと来たりしてしまいました
恥ずかしながら、ボクも…。
ではでは。
2008/07/20 18:54 by エリオット URL 編集
久々ミル!
プリキュアは先にココでネタバレしてから見るのが週課になっています。
私はここのシーンが~なんて感想書けないんですが今回の話はとにかくキャラが可愛い!!!
目がくりくりしてて最高でした。
敵だけどアナコンディさん美人でぐっときてしまった。
ミルク久々、定期的に獣姿で出してほしいです。
2008/07/20 20:55 by めい URL 編集
◇コメントありがとうございます!◇
「ぱく」って書いたのは、バラの画を描くのが面倒だったから書いただけです。ダブルミーニングになっているのは後付けですよ、ムフン。
グローバリズムと少数民族との矛盾…そうか…やっぱりプリキュアは深いな。
シロップという現代の若者の悩みを具現化した存在を扱いつつ、世界にまで視野を広げているだなんて…。はやく文科省推薦になるべきだ。
ビオランテにそんなアナザーエンディングが…!
映画的には引き分けよりもそっちの方が成立している気がしないでもないですね。でもゴジラを殺す(?)となると色々大人の事情があったのかしら…。
そうして生まれた、あの海に去ってゆくエンディングが平成VSシリーズの恒例になるというわけですね。
通りで毎年内陸で戦わないワケだ(え)。
>めいさん
え、それはつまりココのレビューを読んでから番組録画を観るってコトですか?
そんなコト言われたら、これから安心してレビューを遅く上げる事が出来なくなるじゃないですかー。んもうー(え)。
今回の話は作画もよろしかったですね。
やはり重要回にはちゃんとした布陣で挑むんですかね(毒)。
てゆか、プリキュアを見慣れていると不思議に思うんですけど…プリキュア以外のアニメって何であんなに作画が安定しているんでしょうかねぇ…?
おや? 何か基準が間違っていましたかな?
2008/07/21 01:13 by TJ-type1@管理人 URL 編集
2008/07/21 22:46 by makiray URL 編集
◇コメントありがとうございます!!◇
いや、そうじゃなくてですね。
フローラの子どもと思われていたシロップは、実は館長がフローラの巣に托卵していた卵で、さらにそのシロップ細胞とバラの遺伝子をかけ合わせて出来た巨大なバラ型生物は宇宙に光の粒子となって旅立った後に、その一部が結晶生物とブラックホールに吸い込まれて融合し、スペースシロップとなって福岡タワー周辺に降臨するという、そんな壮大な話です。
2008/07/22 00:04 by TJ-type1@管理人 URL 編集