
獣拳には相対する二つの流派があった。
一つ、正義の獣拳・激獣拳ビーストアーツ。
一つ、邪悪な獣拳・臨獣殿・アクガタ。
二つの流派は一つに還り、最後の戦いが今、はじまる――
ぬはぁぁぁ!!!まいったぜ。一言で言うと… スゲー面白かった!!
先週は理央メレが消えて、もうクライマックスは過ぎたにゃと思っていたけれど、違いました。全てはこの最終回の為の序章でしか無かったのです。
さあ、「獣拳戦隊ゲキレンジャー」が始まるよー!!
え、今回で終わり…そんな… ちょ…
まず上記のOPナレーションからして振るえ立ちます。
先週の理央メレの想いを受け継ぎ、激獣拳と臨獣拳、ジャンとランとレツは真の意味での「獣拳戦隊」となったのだと。いや、マジでこれまでの48話は何だったんだろうと思わせますが、まぁそれはそれだよ。うん。
イメージの中に現れた三拳魔から技を受け取る三人。
修行です。
やっぱりなんだかんだいっても、ゲキレンジャーには修行が無いとイケない気がします。シリーズ後半の修行蔑ろ感は如何ともし難いものがありますが、こうして最終回に忘れず持ってくる辺り、それが「ゲキレンジャー」という番組の肝である事には変わりない模様です。
「学び、変わる」がテーマなのですからね、軽く忘れてるかもしれないけど(オレが)。
それに三拳魔から修行を受けたゲキレンジャーは、これで七拳聖と三拳魔、全てのマスターからの教えを授かったという事になります。
マスター・ブルーサ以来、長きに渡り激と臨に分かれていた獣拳が再び一つになる瞬間。その交差した系譜にいるのがゲキレンジャーなのですね。
正と邪、その全てを渾然一体として存在するのが獣拳。
元より拳に正も邪も無いのです。それはあくまで、その拳を握る拳士の魂の問題。
正しき道に進むのならば、臨獣拳ですら邪を払う拳に変わる。
獣拳奥義慟哭丸は、まさにそれを体現した技。
七拳聖をだんご大家族にした時は、生命エネルギーを徐々に搾り取るという悪質極まりない技でしたが、使い方一つで不老不死の存在を永遠に封印するコトすら出来る。
元々それはロンを倒す為の技だったというのが、正と邪の渾然一体を表す様で何ともゾクゾクさせてくれます。イイねー。
てか、マクはロンをもいつか始末しようと目論んでその技を開発したのでしょうか。策士だな、クマ…。
激と臨と、全ての拳士の魂を背負って高らかに名乗るゲキレンジャーは、シリーズ通して一番カッコ好かった気がする。ヤバイ。
まず何より、ゲキレンジャーは三人!てのが熱いです。
やはり紫と白い人は要らなかったのね!
本来ならば最終回だし、五人全員揃っての名乗りとかあっても良さげではありますが、ここであえて三人だけで! というのが、製作陣もゲキレンジャーは三人だと認めているようで嬉しい(え)。
そして今回一番の目玉。
ランちゃんがロンを征している!
バ、バカな! お、お前の何処にそんな力が…!!(おい)
何故だろう、ジャンとレツに対してはそんな事思わないのになぁ…ランちゃんの事贔屓し過ぎですね(え)。
いやはぁ〜、ヤバイです。
正と邪の融合の末の勝利とか、凄いカタルシスを感じます。こういうゲキレンジャーが観たかった、もっと早めに(ちょ)。
なんか…色々あったけど、爽やかで好い最終回だった気がします。最後、「道」でしめるのも少年漫画的にはベタかもしれないですが、キレイかなと。
ボク的には満足でした、面白かったっす!
てコトで、番組について総括的に諸々…
「獣拳戦隊ゲキレンジャー」という番組を一言で言うのなら…何度か書いてますが「実写版少年漫画」って感じですね。
過激気習得後のフォーマット変更、新規メンバー加入、新たなる敵の登場、ライバルの改心と犠牲死。
基本的には最初から構成されていたモノだとは思いますが、これだけ少年漫画的展開を醸し出すドラマってのもそうそう無いかと思われます。しかもテコ入れ展開ばかりこんなに(え)。あとやっていないのはトーナメント戦だけ…あ、それも映画でやってるんだ。凄いぜ、ゲキレンジャー!
「学び、変わる」がテーマに据えられていた番組だっただけに、“敵に一度負ける→修行する→勝利”という構成が毎話の中で描かれるというフォーマットがありました。所謂レオ方式ですね(え)。
そのおかげで、一話の中で殆どバトルしか描かれないという状況に陥り、普遍的日常性が描かれるコトがほぼありませんでした。バトルとは関係なく平和に暮らす市井の人々の様子がね。
だもんで、ゲキレンジャーが何の為に戦っているのかという結構重要な部分が抜けているのです。臨獣殿の悪行によって苦しむ人々、それを見て燃え滾る正義の心、お前らゆるさねえ!! …みたいな、ベタな展開が意外と無いです、ゲキレンは。
敵が出てきた!戦った!負けた!修行した!勝った! と、そっちが忙しくてなかなか日常性の介入が難しかったようです、うむぅ…。
で、それに気付いてのテコ入れなのか、はたまた元からのシリーズ構成だったのか、過激気習得後のシリーズ後半では修行シーンがググーンと減りました。
確かに後半はバラエティに富んだ話が多いですし、ある意味ではベーシックな戦隊のフォーマットだったのかもしれませんが、これはこれで修行もしないで強くなりやがるから腹立ったりするのよ(ええー)。
また最初からそうでしたが、ゲキレンジャーよりも臨獣殿の描写の方が魅力的だったというのも大きな特徴でした。
最終バトルの展開から考えると、どうも初めから正と邪の帰還と調和、臨獣殿二人の改心ありきで設計されていた番組のようですので、臨獣殿に対するステロタイプでは無い悪の描き方とドラマは理解できます。
しかし、それによるゲキレンジャー側の描写の薄さや蔑ろ感はどんなもんかと。
最終的な理央とメレのドラマの昇華と裏腹に、ゲキレンジャーの要らない人率が高すぎます。結局、青も白も絡んでこないし…紫も噛ませ犬だし…赤一人いれば事足りたってのが…ねえ? え、もう…ひと…り?
てかね、ゲキレンジャーは色々と惜しいんです。
アレとかアレとかアレとか、もっと丁寧に描けばきっと面白いのにぃ! というコトを軒並みスルーしたりしてるんです。マジで。
ランの激獣拳との出会いとか、ケンの家族話とか、美希さんの変身とか、見たい話はいっぱいあったんですよ。江戸時代に行ってる暇があるならそっちをやってほしいよなぁ…ホント。
でも、正直ね… レビューはホントに書き易かった!
電王の「んもう、オレが書くことなんてねえ!」という苦しみとは違い、「チクショー、突っ込みどころ満載だぜーッ!!」というワキワキは結構好きでした。
「獣拳戦隊ゲキレンジャー」ってそういう部分を内包した面白さがあったかなぁ…て、ポジティブ過ぎ?
実際、これはこれで幾らでもネタに出来る感じが楽しいンですもの。
空気キャラの代名詞が「ゲキイエロー」になる、そんな日は近いよ、うん(え)。
ということで、「獣拳戦隊ゲキレンジャー」という番組、それに携わった全ての人々、またその番組を通じて弱小ブログに足を運んでくれた皆々様に心より感謝の意をお伝えいたします。
ありがとうございました。⇒
スーパー戦隊 各話レビュー