■HIGH JUMPより良い結果の占いを導き出す為、占いの練習をしているというシンドイーネさん。
占いは未来を知るモノであり、練習はそのために今することです。目的の未来を得るために今は努力するコトが重要なのだとシンドイーネさんは言っている。
要するに今週のお話で描かれる沢泉さんと非常に近しい感覚なわけで、その部分においてプリキュアもビョーゲンさん達も差異は無いというコトになる。
では、両者を別つ要素とは何なのか…というのが今週のお話の肝でもある。
大会へ向けて高跳びの精度を上げている沢泉さんの元に、よその学校で記録が更新されたという情報が入って来る。
しかし、これはあくまで自分との戦いなのであまり他人の記録は気にしないとクールに決めるのです。
いやはや大人ですなぁと思いきや、途端に記録が出ず不調に陥ってしまう事に。そうは言っても気にしてるんやろうか…。
高跳びは自分との戦い。過去の自分の記録が常に目の前に立ちふさがっている。
常に過去を超え続けなければいけない。
そんなストイックに頑張っている姿が格好いいのだとペギタンは評しますが、それに対して沢泉さんは少し困ったように笑う。
頑張っていて格好いいというのは素直な誉め言葉かと思いますので、それにちょっと困るという事は、ここの向こうに沢泉さんの抱えているモノがあるというコトなのかなぁ。
沢泉さんによれば、高跳びは空を泳ぎたいという幼少期の衝動から来ているのだと語られます。海に来るたび、その初期衝動を思い起こせるのだとも。
さきほど格好良いと言われて困惑したのは、格好良くなるために頑張っているからではないから…とかでしょうか。目的は格好良くなるためではなく空を泳ぐ事なんです。なるほど(なるほど?)。
空を泳ぐことがどういう地点に辿り着く事なのか、そのために無理をしてでも過去の自分を超えたいという衝動、といった辺りが沢泉さんのドラマとして今後描かれていく様子です。
今シリーズのプリキュアさんはそれぞれ、未来・過去・現在のモチーフを背負っていて、沢泉さんは過去をテーマにしているお方です。
常に過去の自分を超える事を意識しているのもそこからでしょうが、その向こうに未来(空を泳ぐ)を見てもいる。
過去を超えられない状況からの脱出の手助けとなったのは、仲間の応援でした。
高跳びは自分との戦いと言いつつも、仲間に助けられる。
仲間が居る事で過去の自分を超える事も出来る。高跳びにおいては過去の記録だけど、いわゆる過去のトラウマ的なモノからの打破も同様の文法で乗り越えられると、過去シリーズでも語られておりますね。
冒頭のシンドイーネさんとの違いも、仲間の有無という所に集約される。
てなわけで、沢泉さんの抱えているモノはこういうモノだよと描かれるお話でした。その抱えているモノが良いのか悪いのかまだ判然とは描かれぬまま、次のお話へと持ち越されていくのでした。
■シネラマショット敵さんのバリアが天頂だけ空いていて、わざわざ高跳びで突破するというキングザウルス三世戦で見た事のあるクライマックスでした。
帰りマンはもはや古典の域に達していると、そういうメッセージ性を感じます。
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