■呉越同舟ヘビツカイ座のプリンセスに利用されていたノットレイダーの皆々様は、鎧から解放され星空連合の船に救出されていた。
プリキュアさんと星空連合、ノットレイダーの一同は、ヘビツカイさんの暴挙を止める為、判明したアジトの場所へと向かう。
分かり合ったわけでも、許し合ったわけでもないけれど、この宇宙そのモノを消されてはたまらんという一点において全ての者は協力し得るため、同じ船で目的地を目指す。まさしく呉越同舟。
前へ進みたいという香久矢さんの願いはそこに居る全ての者が共有する願いでもあり、プリキュアさんらが前へ進むための道をノットレイダーの皆さんが切り開いてくれる。
ぶつかりあう両者の道も今はこうして重なっている。
プリンセスの力を持ったペン、それは強襲された際にプリンセスが自らの力を宇宙へと逃がしたモノ。その力は回収されてフワへと集まり、フワの中には12プリンセスのパワーが存在する。
ここにヘビツカイ座のプリンセスの力を加えれば、かつて宇宙を作りだした時と同様の効力が生まれ、宇宙を滅ぼす事も、作り替える事も出来るのだという。
さらに、人々が持つ想像力・イマジネーションは宇宙が作られた際にプリンセスが分け与えたモノでもあるという。
生命がイマジネーションを持てば、プリンセスらの想いとも関係なく良いコトも悪いコトも勝手にし始めるでしょうが、その多様性ある宇宙を見てみたいのだと12人のプリンセスは願った。
宇宙を作るチカラすら持つプリンセスからすると、それもまたちょっとした実験の一つなのかもしれません。
しかしその好奇心もまた、想像力というモノが生み出す力でもある。
かくしてこの宇宙はプリンセス達の想像力によって誕生し、生命は同様に想像する力を持つコトとなった。
多くの星に12星座の伝承が残っているのはその名残であると解説され、星空界のプリンセスと地球の12星座がどうして都合よく一致しているのか…という、誰も口には出さないけどそう思っていた疑問が解消されます。こういう大風呂敷、ほんと好き。
つまり何処の星でも蛇使い座は蔑ろにされているんだな…。
想像力は邪にも働く為、危険でもある。しかし、その時は元へと戻る力も働くはず。
前の状態(Pre)へと治す(Cure)、プリキュアの力が…。
当たり前に使っていたプリキュアという単語ですが、よく考えたら造語なのでそこを改めて回収してくれる。
そういえば「魔法つかい」でも「プリキュアはラパーパの残した魔法の呪文やったんじゃ」と語源について回収しておりましたし、タイトル回収したいのは村山さんの意向だったりするのかしら。
フワは器じゃない!とプリキュアさんらは訴えるモノの、フワが宇宙を作り替えるための装置の一部であるのは事実でしかない。フワを装置として使おうとしているのはヘビツカイさんだけでなく、12プリンセスも同様なのである。
フワとその中に込められた12プリンセスの力、さらに元はプリンセスの力であったトゥインクルイマジネーションを込める事で、宇宙を作り替えるのに必要な材料が揃う。
その儀式によってヘビツカイさんを消滅させようというのが12プリンセスさん達の計略だったのです。
儀式によってヘビツカイ座を葬ろうとしていた12星座のプリンセス。
意に添わぬモノは消すしかない…と、結局以てやろうとしているコトはヘビツカイさんと同等だったと明らかになります。ひぇ…。
マジ…そんな怖いことを女子中学生にやらせようと考えてたの…と星奈さんはドン引きな上に、その儀式によってフワ自体も消滅するのだそうです。使い回し不可ふわ…。劇場版を見た時から薄々分かっていた事ですが、やはりそういう事なのですね。
教室で飼っていた豚を食育の為にみんなで食べようと後から言い出すようなもんで、何とも酷い話です。
今話もがっつりと設定の解説が行われ、テーマの総括が感じられます。
ヘビツカイさんの持ち出した巨大物体が剣に見えるのですが、元ネタが分からず…もしかしたら杖なのかなと検索すると、蛇遣い座のモデルであるアスクレーピオスさんの持つ「杖」と、「ヒュギエイアの杯」というのが出てくるので、これかなぁ。
アスクレーピオスさんが死者復活の力を持つ医者なのに対して、ヒュギエイアさんは薬学医師だとか。
リセット思考と症状回復思考というプリンセスの違いはそこからなのかしら。
フワはプリキュアさん達や宇宙を守るために自ら特攻をしかけて消滅していきました。
それはこれまで育てられてきた、注がれてきた愛情によってフワがそのように成長したからこそで…それはある意味では確かに“器”なのかもしれない。大きな視点として見ればね。
それは誰もが見な、善意や悪意に影響されうる“器”だというコトなのですが。
プリンセスから分け与えられたイマジネーションが、巡り巡って再び還って来て宇宙やプリンセスを救うという展開がとてもプリキュアらしい構造ですが、このままではフワ(とヘビツカイさん)が犠牲になって宇宙が救われたというコトになってしまう。
英雄が犠牲になるという「幸福の王子」的状況に対して、星奈さん達は別の解答を与えなければならない。
といったところで次回へ。
■ふわさんフワ…でも、どうせ次回か最終回で復活するやろ…と当たり前のように見てしまう哀しい大人になってしまった。
こんな大人になってはいけない…。
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コメント
素晴らしいイラストもごちそうさまです!
2020/01/14 22:04 by 凪 URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
ラスボスなのにあまり怖くないのも和解エンドの布石だったのやもしれないですね。
動物好きに根っからの悪党はいないという印象を利用して…。
2020/01/20 22:22 by TJ-type1@管理人 URL 編集