2019/06/25
仮面ライダージオウ EP40「2017:グランド・クライマックス!」
アナザー電王は亡くなった姉を婚約者から守ろうとデンライナーで過去へと戻る。原典「電王」の主関係を反転再構築したような話が広がります。
婚約者への恨みを持っていたアナザー電王は、それが姉の願いだったと知って恨みが氷解する。それは反転した“良太郎”の性質が元へ戻るかのような、アナザーがオリジナルに回帰するような流れでもある。
前回書いた、この電王ウォッチは誰のモノなのか論なのですが、今回のお話を見ると、良太郎+モモタロスの電王ではなく、モモタロス一人で変身するタイプの電王なんだなと認識されます。
これはモモタロスが自分自身の時間を手に入れたことで肉体を得て変身出来るようになったモノなので、そのウォッチを他者に貸すというのは、何というかエモみがあるわけです(語彙力)。
全ての平成ライダーウォッチを回収することで誕生するグランドジオウ。
それは全平成ライダーを自由にその時代から召喚する事が出来る。ひとり春映画じゃん…。
ほう、つまりそれはこの時点で既に平成ライダーたちの歴史は戻っている…という風にも読み解けるのでは?
全ての平成ライダーの歴史を奪い取って支配したオーマジオウに対し、グランドジオウは全平成ライダーの歴史と共に戦っている。
それぞれのライダーがオリジナルの歴史を存在させたままジオウに協力しているのだ。
吸収か、協力か、オーマジオウとソウゴのテーマの違いが如実に表れる。
オーマジオウが平成ライダーの時間を停止して立像にしていたのに対し、グランドジオウではその像が動き出す。まさしくテーマそのものという印象の演出で好いなぁ。
歴代ライダーを召喚する事はディエンドにも出来ますが、あくまで偽物として召喚するディエンドに対して、時間操作でオリジナルを召喚するというのは似て非なるモノ。
ニセモノである事も肯定していくディケイド組に対して、本物の歴史によって偽者ライダーの退治をするジオウ…と考えると、今後はニセモノを受け入れていく話も描かれるのかもしれないなどと思える。
侑斗が「お前は本当に魔王か?」と聞くように、ソウゴ自身がニセモノの魔王なのかもしれないわけで…。
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