2019/01/18
今日のドラえもんは…味のもとと命令もと
本日放送は「ランプのけむりオバケ」「ジャイアンシチュー」でした。「ランプ~」は、正月ぐらいダラダラと過ごしたいのび太とドラえもんの利害一致によって貸し出された“アラビンのランプ”のお話。ランプから出てきた煙形のロボットが願いを何でも叶えてくれる。
しかして、願いを叶えるとはいっても、それはランプの精が別の誰かに無理やりやらせることなのである。ストーブのスイッチONから宿題、お菓子や遊び道具の調達、全てランプの精が別の誰かを脅して得たもの。
ランプの精がやっている事は本当に酷い事です。だからこそ同時にランプの精に命令を与えているのび太も同様に酷いとなる。嫌な事を他人にやらせて、さらに頼まれた者が別の者へとやらせる。
例えば劣悪な環境下で労働者にレアメタルの採掘をさせているコトを「酷い」と言うのは簡単だけど、そうさせているのは安全な場所に居る自分たちだったりするわけで。社会の構造的問題を比喩したお話にも捉えられる。
果たして我々は「取り消しスイッチ」を押す勇気はあるのかと迫られる。
「ジャイアンシチュー」は、ジャイアンの作った料理を振舞われる迷惑な回に呼ばれるお話。
そこで、どんなに不味い料理でも美味しく感じる“スーパーグルメスパイス”なる調味料がドラえもんから貸し出される。
当たり前に「味のもとのもと」だと思っていたので、聞きなれない調味料が出てきて笑ってしまいました。もしかしたら前のアニメ化の際も同じ反応をしたかもしれません。味の素をスポンサーに付けていればなぁ…。
「味の素」が先駆的だった頃から、今やそれ系の調味料も和風ならコレ、中華ならコレといった風に増えに増えたので、未来になると更に進化しているのでしょなぁ。
尺調整のために適宜オリジナル要素が入っているのですが、「原作のあの面白いシーンを早く見たい」と思っている派の人間としては若干テンポのもっさり感を味わってしまいました。普通に原作要素だけだとすぐ終わってしまうしなぁ…こればかりはいつの世も大きな命題だ。
- 関連記事
-
- 今日のドラえもんは…争い・平和
- 今日のドラえもんは…味のもとと命令もと
- 今日のドラえもんは…大みそか2018
コメント
>ケムリお化け
ロボットが人間の命令を受けて、予想もつかないとんでもない事件を起こす。
しかしその責任は命令をした人間がとらなければいけない。
でも、その被害があまりにも大きい時は?
第34回(2013年)の日本SF大賞にノミネートしてアニメにもなった「BEATLESS」で、物語の芯となった大問題が、のび太と仲間たちに襲いかかります。
他のSFなら文庫1冊分にもしそうな設定を、ポンポン使ってしまう気前の良さがあるから、ドラえもんは好きです。
2019/01/20 16:35 by リューガ URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
長編なり映画一本分のSFネタがご近所日常ネタで消化されていくので、ドラえもんを読むだけで知らぬ間にSFに触れる事になるという…F先生の恐ろしい計画が感じられますね。何でも無さそうな話の中にもSFマインドが潜んで居たりしますし…こわいなぁ。
2019/01/25 20:11 by TJ-type1@管理人 URL 編集