■夢溢れる夜はぐたんさんによって召喚されたサンタクロース。
話を聞いてみるに、トナカイが風邪を引いてしまって今年はプレゼントを配れないので、クリスマスは中止にするというのです。サンタ代行業者はいないんですね…。
ならばと、トラウムさんの開発したメカトナカイで配りに回ることに。野乃さん達もサンタの手伝いに勤しみます。
誰ひとりサンタについてクエスチョンマークを出さない、誰も野暮な事を聞かないという不文律がある中でナチュラルに話が進んでいきます。この辺があっさりサンタは存在しないと明かす「ドラえもん」との違いでしょうか。
トラウムさんがサンタを助けるのはルールーの笑顔が見たいから。
子ども達の笑顔の為に世界中にプレゼントを配るサンタと、マクロミクロの差はあれど、その行動理念は通じるのです。
かたやルールーさんもトラウムさんにつれない態度はしつつ、カレーを振舞おうとする。ルールーさんにとってカレーは家族の味。それを食べる事で本当の家族になる事を期待します。別に自分の名前と語呂合わせのシャレではない…はず。
野乃さんのお母様の作るカレーは心の赴くままに作るロックな料理。
ただレシピ通りに作るのではなく、ルールー自身の思向くままにアレンジを加えるべきだとアドバイスされる。失敗したその時は別のメニューに仕立て上げればよい。
家族の象徴であり、失敗も無駄にはしない。カレーという中にこの番組のテーマをどっさり詰め込んで煮詰めているのです。
「齢を取りたくない」と繰り返すジュロスさん。若いうちしか可愛がられない、愛されないからだと気持ちを吐露します。だから時間を止めなければいけないのだと。
ジュロスさんお当番回でありつつクリスマス回でもありますが、「若いうちしか可愛がられない」という部分と、クリスマスプレゼントを貰えるのは子どもだけという部分が通じる中で一つの話に盛り込まれているのでしょうかね。
ジュロスさんは、齢は関係なく可愛がってくれる仲間がいるコトで救われる。大人になってもプレゼントをもらう人もいれば、プレゼントをあげる事で幸せを感じる大人だっている。
ならばとて、時を止める必要はないではないかと…。
ジュロスさんも取り巻きふたりの笑顔の為、与える側として頑張っていた時もあったのです。
ジュロスさん達の貧しい時代が未来感無くて微笑ましい。いや、もしかして3人は未来人ではない可能性もあるけれど。
色んな人が誰かの笑顔の為に頑張る日、として描かれるクリスマス。
トラウム、ルールー、ジュロスと共に野乃さんの指針も盛り込んで、更にクリスマスらしく登場人物も多い。何とも欲張りなお話。
■Canvasプレジデント・クライはキャンバスに花畑を描いてから白く塗りつぶす。プレゼント用の包装紙という白いキャンバスに花を描いた野乃さんとは真逆の行動。
とはいえ、社長の中にも夢や希望という花は咲いていたコトが分かるくだりでもあります。
プリキュア50人超を見ても折れない、前向きな心の強さを持っているからなぁ。
⇒
プリキュア 各話レビュー
- 関連記事
-
コメント