■ベース脱退憧れのシンガー岬さんのバンドと対バンをするコトとなった立神さんのバンドWILDAZUL。
しかし、ベースの園部が家業と進学のためにバンドをやめると言います。じゃあ、これから低音域は打ち込みかぁ…という話ではなく、バンド結成の中心人物であり、曲作りもしていた園部くんが消えれば、バンドは立ち行かなくなるのではと打ちひしがれる立神さん。
家業の為にバンドを諦めるというのは、立神さん自身にも突きつけられている状況なので、園部くんは立神さんの一つの未来として描かれる。夢を諦め、実家を継ぐという未来。
そんなこんなを岬さんに相談してみるも、「まるで夢が消えたみたいね」と呟くだけで助言もしません。
前に登場した時もそうでしたが、岬さんはあまりにアーティストとしての意識が高いからか、他人に対しても厳しさを求めるようです。女子中学生である立神さんをすらガチでライバル視していて、ちょっと甘っちょろい事を言うや「ここでくたばるような奴に興味は無い!」みたいな態度を取ります。
立神さんの方は先輩としての助言が欲しかったのだと思いますが、岬さんは14歳の女子にも対等な対応を取るフェアな人なので甘い事はしません。つまり面倒くさい人です。
励ます会と称して開催されるパジャマパーティー。
みんなで夜更かしをして、アイスを作って頬張ります。
もし大好きなスイーツが消えてしまったらどうする? と仲間に助言を仰ぐ立神さん。やはり岬さんでは役に立たなかった。
自分で作る!と高らかに謳う宇佐美さんの言葉に、立神さんも感化され、自ら歌う曲を作ることに。
立神さんのお話は主にバンド回なわけですが、必然、歌で想いを届けるという話になってしまうので、スイーツで気持ちを届けるといういつものお株が奪われ、スイーツて出番があまりないという問題がある。
今回も…まぁクライマックスでスイーツの出番こそ無いわけですが、「作る」という部分はずっとスイーツで描いてきたことだけに、サブとしてしっかりお話を支えられたかなという印象です。
有栖川さんの「スイーツの科学」みたいなのだと毎度スイーツを組み合わせられるし、立神さんも「スイーツの歌を唄いたい」みたいな設定だったら毎度組み合わせやすかったのかもしれない。まぁ設定が複雑怪奇過ぎるが。
新曲を作り、対バンイベントに挑むWILDAZUL。
そこに颯爽と登場するエリシオさん。相手が一番嫌がるタイミングで登場する。さすが嫌がらせのプロ。
エリシオさんは立神さんから、観客・仲間・声を奪い、絶望させようと試みる。
しかしジェラートさん、声が無くとも唄い出し、自分を閉じ込め自由を奪う檻をぶち破る。
その歌は声ではなく心で歌っていたとの事。理屈は分からんのですが、とにかく心で歌ったそれはみんなにも聞こえたのです。
他の何を奪われても、心は奪われない、消えない。
心の中の宇宙は誰からも自由なのです。
「情熱」さえあれば「自由」でいられる、両者一体の存在なのだと見える。
そして「情熱」の要素は仲間によって支えられている部分なので、仲間が居る事によって「自由」も得られるという、プリキュア的帰結。
また、キラピカ姉弟の話でも描かれておりましたが、夢半ばに諦めた者の思いも受け継いで行くという事は今回も入っている。園部は園部で頑張るのだ。
■ベース募集中立神コンツェルンの方は水嶌さんが跡取りにされるといった様子。幼い頃から育てられているので実質既に息子のようなものです。民間企業なので好きにしたらええとはいえ、一族経営は続くのじゃよ。
育てられた恩があるので水嶌さんは断れる立場に無く、お嬢様が得た自由の代償が全部水嶌の不自由になっている気がしないでもない。その辺は第2シリーズが作られた時に描かれるのであろう(ぇ)。
次回は有栖川さんがアイドルになろうとするお話。
ユーチューバー、イベント助手と来ていたので、記事でも前に「クッキンアイドルになるんちゃうか」と書きましたが、やはり…。
最終的にキャストとキャラが融合する神がかった構成って手筈よ…。
⇒
プリキュア 各話レビュー
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コメント
岬さんであおいが立ち直るとほかのプリキュアの役目なくなっちゃいますし。
>最終的にキャストとキャラが融合する神がかった構成って手筈よ
おもしろい試みですよね。楽しみです。
2017/12/09 23:35 by アメ猫 URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
見て覚えろ的な、職人気質な気概なんでしょうね岬さん。
バンドメンバーも苦労が多そうです…。それをもってしても余りあるほどい歌手として魅力的だというコトなのでしょうけど。
2017/12/11 02:30 by TJ-type1@管理人 URL 編集