2017/07/10
仮面ライダーエグゼイド 第38話「涙の period」
重症の大我を救えるのは飛彩しかいない。病院へ現れた飛彩は手術を始めるも、実は檀正宗から手術をわざと失敗するようにと命を与えられていた。はたして飛彩はその命を聞くのか否かというお話。
前回に引き続き、せっかくの作戦を自らバラしていく檀正宗。
あんなに強そうだったクロノスがどんどん小者化していく。これが…平成ライダーか! 平成ライダーっぽいぞ!!
飛彩は大我を救い、檀正宗は律儀にも約束通り小姫を消滅させる。
確かにそういう約束だったけれど、人質がいなくなってしまってはもはや完全に飛彩を手駒に出来なくなるのですが…約束は守る主義なのか、あるいは飛彩が苦しむ姿を見たかっただけなのか…。
医者として、たった一つしかない命を守ろうとするのは当然のこと。
かたやゲームでは、何度死んでも生き返ることが出来る。
では死んだはずの人間がゲームの能力によって復活出来るのだとしたら、医者はそれを受け入れるのか…?
と言ったところが最近のテーマ。
命が大事だからこそ甦るのならそれもイイではないかとも思えるし、それを受け入れてしまえば医療そのものを否定することになるとも言える。
これが非常に悩みどころで、ライダー自身がゲームの力を使っている以上、ゲーム理論を完全否定してよいのかという部分でもある。
飛彩は過去の命と今の命で、目の前にある命を救う選択をする。
それによって小姫は完全に消えてしまうけれど、「世界で一番の医者になって」という小姫の願いは飛彩の中で生き続ける、というのがまさに今回の話。
死者が命として復活はしなくとも、今生きている人間の記憶や心の中で生きるコトが出来るのであると見せるお話。つまりゲームの能力など使わなくとも、死者は生き続けられることが出来るという一つの解答を得たのです。
ようやっと一つの解答が提示され、すとんと落ちました。
しかし、その回答自体はよく考えたら「ゴースト」と同じことを言っていたりするのですよね。脈々繋がる命の連鎖なのかもしれないな…。
飛彩本人は辛い決断ながらも、ドラマ的には非常に熱い話でしたし、仲間と協力することで能力が上がるという設定のタドルレガシーともきっちり結びついた話になっている。なんなら今回が初変身だと、よりテーマが見えたかなとは思いますが。
医療とゲームというモチーフで「命」を描こうとする番組の中で、ひとつの解答が見えたお話だと思います。全体としてそこに行きつくのかはまだ分からないけれど、今回の話で番組が何処に向かっているのかが見えたため、かなり安心感を手に入れた印象です。
飛彩と大我も和解し…これはこれで大我の死亡フラグが立ったかなと思わないでもない(ぇ)。
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