■You go魔法界とナシマホウ界、二つの世界が融合してしまった世界。
ですが、混乱するでもなくそれを普通に受け入れている人々。
まるで前から融合していた世界であるかのように。
二つの世界を融合させたデウスマスト様。
これだけだと言うほど実害がないので、何がしたいのかと思われましたが、狙いは混沌を生み出すこと。
元々、世界には混沌があり、そこから星が生まれ、命が生まれ、現在の宇宙が出来上がったとのこと。宇宙になり損ねた混沌がデウスマストとなり、可能性溢るる生命をぐちゃぐちゃにして(意訳)、新たな混沌を生み出してしまおうという事らしい。
話が宇宙創世よりも前に遡り、S☆Sを思い起こします。
宇宙を宇宙創世よりも前の状態に戻そうという事ですので、デウスマスト様はゴーヤーン様のお仲間である可能性があるなぁ。
ゴーヤーンさんが宇宙を「無」に還そうとしていたのに対し、デウスマストさんがやろうとしているのは「混沌」。具体的に見ると、色んなモノを一つに融合してやろうという事らしい。
「無」と「融合」と、アプローチは違うのですがプリキュアさんが是とする「多様性」とは対を成す存在としてラスボス足りえる。
ベニーギョさんやオルーバさんといった眷属の皆さんは、デウスマストさんに取り込まれる。
元々眷属の皆さんはデウスマストさんの分身であるとの事で、言ってみればコレは元に戻っただけとも言える。魔法界とナシマホウ界も元は一つだったと言うし、これはこれで元に戻っただけなのだとも。
とはいえ、これはやはり別々の人格を消し去る事になる。
魔つプリは親子関係について語る話が多かったのですが、ここに繋がってくるんでしょうかね。子は親から生まれてくるものですが、かといって親の意思によって全てが委ねられるのか否かという。
番組では、別々の2つが出会って生まれた子どもは全く新しい存在であると描いてきていますので、親が子を取り込んでしまうデウスマストさんとは相対するという事になる。
デウスマストさんは新しい物を認めない。宇宙も自分の子ども(眷属)も。
古いモノ(デウスマストさん)vs新しい&古いモノ(プリキュアさん・親子) という対立はここに来ても活きている。
追記---------
デウスマスト眷属との対比は、同じ12の数であるミトメールの方がより明確ですね。
眷属は自我が消されてしまったのに対し、ミトメールは自我によって認めるか否かの判断が出来る。
だから登場しないのが8人いてまで12人いるという設定にしていたのですね。
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魔法学校の大樹に残っていたラパーパさんの力で、日本周辺のみ混沌化を免れているとのこと。世界融合してはいるものの何だか平和なのはそのせいだと。
デウスマストさんを退散させれば世界の融合は止まると思われるが、その反動でこれまでよりも二つの世界は遠くに離れてしまい、もう行き来は出来なくなるであろうと推察される。
それでもまた会える日を信じて戦いへ赴く朝日奈さんら。夕日が綺麗なのは明日また会えると信じているからだと。
描写はありませんが、デウスマストさんのテーマを考えると、この世界に新しい未来は存在しないでしょうからして、やはり明日の朝日を取り戻すためにはデウスマストさんを殴るしかないのでしょう。
校長は、たとえ世界が別たれても、またいつか出会える日を信じようと人々に語り掛ける。
ここで人々が願う。つまり魔法がかけられるという事かな。また出会う為の魔法が。
デウスマストさんに対し、私たちがいる限り世界が混沌に飲み込まれたことにはならないと突っぱねるプリキュアさん。
「心の中の宇宙は誰からも自由よ」を思い起こさせる、プリキュアさんらしいお言葉。うわあ、終盤ぽい。つい2回前はあんなに呑気だったのに。
違うモノ同士を融合した混沌と、違うモノ同士が手を繋いで協力するプリキュアさん。
かなり説明が多い今回でしたが、プリキュアvsデウスマストの構図にテーマを畳みかけて乗せているという印象で、終盤だなぁ、燃えてきたぞぉ、というテンション。
最近、毎度書いてますが最近のシリーズとも違う「ふたりはプリキュア」ぽい懐かしい熱さと、当時よりは分かり易い説明とが合わさって食べ易い。
これもまた新・古の合わせ技であるとも言えるかな。
■last accept最後のミトメールが成されて何かが怒りそうな気配のまま次回へ。
てか、喋れるんだ…という驚きでしたが。
ミトメールはラパーパさんの意思であるとのことなので、ラパーパさんに認められてラパーパフォームになるとか、そういうことだろうか。巨大化…あるで。
残り2話…ですが、何だか次回で最終回のような予告の雰囲気。
朝日奈さんの向こうに朝日が映っているのだなぁ…。
予告もエンドカードも、色々と掻き立てられる…。
⇒
プリキュア 各話レビュー
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コメント
以前に管理人さんも言ってたと思いますが
まさにMHのハーティエルそのものって感じですね。
そういえば今回デウスマストがザケンナーみたいなのもだしてたし、
やはり今作はかなり初代を思わせる設定や描写が多いですね。
今回本編でもいろいろ説明があり、テーマが見えてきてわかりやすかったですが
こちらのさらに砕いた説明を見てまたふむふむと納得してしまいました。
今作ではあまりプリキュアらしい熱さを感じることがなかったのですが
テーマが明確に見えてくるとやっぱりプリキュアなんだなぁと思って
変に感心してしまいました。
2017/01/17 09:15 by アメ猫 URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
今シリーズは初期作のように敵さんに対して興味が薄い主人公たちで、敵が自分の見えないところにいるなら別にいいというドライなスタンスで、どちらかというと身内でイチャイチャしていることの方が多いようなので、敵に対する熱っぽいモノはあまり無いんですよね。熱さが低いというのはそういう点があるのかもですね。
「魔法つかいプリキュア!」とは銘打ってますが、ほぼ「ふたりはプリキュア」の視点で見れますね。
いっそ「ふたりは」とタイトルに付けてくれてよかったのにと思うんですけどね、惜しい事です。
2017/01/22 04:18 by TJ-type1@管理人 URL 編集