■魔法、それは勇気の証ガメッツさんにガーネットのリンクルストーンを奪われて意気消沈のはーちゃんさん。
そこへガメッツさんから一通の手紙。自宅バレしとったんかぃ…。
場所われしても強襲してこないデストロン級の真摯さを感じます…。
魔法界の最果て島にて待つという果し状。早速もって魔法界へ急行します。
道すがら、いつぞや校外学習でお世話になった人魚の方々と再会。
ほうきで3日はかかるという最果て島付近まで潜水艦で送ってくれるといいます。
魔法界は自動車に準ずる乗り物は無いけど、潜水艦はあるのか…。
本来は人魚が乗る乗り物なのに中は空気で満たされるのか…という疑問もそこそこに到着すると、今度はペガサスに乗り換え。
いつぞや仲良くなったペガサス親子です。
プリキュアさんは、外界を恐れて空を飛ぶことを忘れた人魚に再び空への想いを起こさせ、人に慣れないはずのペガサスを手懐けた手腕を褒めたたえられます。
プリキュアさんの勇気は、周りの人間を変える力があるのだと。
かたやプリキュアさんの方も、周りの人の強い想いによって支えられているとのこと。
ようやっと最果て島までたどり着いた朝日奈さん方。
あえて到着を遅らせることでガメッツさんから冷静さを失わせる宮本武蔵の如き作戦でしたが、これはまんまと見抜かれてしまいます。プリキュアさん…なんと小癪な手を…。
本気のガメッツさんは物理でぶつかり合う赤いプリキュアさんを所望。まぁ赤でなくてもどうせ殴り合いなんですが。
強さは力であり、正義。そして強さを誇る闇の魔法が世界を支配すべきなのであるとガメッツさん。
強者が正義となって世界の支配者となる…。
対して、勇気を奮うはーちゃんさんの姿に奮い立つプリキュアさんは、誰かを想う気持ちもまた強さであると返す。
力の強さと気持ちの強さ。「強さ」も決して一義的なモノではないのだと、魔つプリのテーマが垣間見えます。
ガメッツさんの言う強さは、弱肉強食の論理で強者が世界を支配する力。
プリキュアさんの言う強さは、誰かを想いやる心の強さ。勇気。
どちらの強さも世界を変える力を持っていますが、前者は支配する力で、後者は人や馬やプリキュアさんの心を動かす力。
ドクロクシー様は強大な闇の魔法を利用して世界を支配下に置きたいらしいですが、まだその目的は見えない。
もし悪だと思っていたけど実は強大な力で世界を救おうとしている…とかであれば、テーマである“二面性”と同時に、両者の強さの質の違いを見せやすいだろうかな…。
テーマ的に、このままのキャラクターで終わることは無いだろうなぁと思いますが。
物理と気持ち、強さにはふたつの強さがある。
であれば、物理と気持ちの両方が備わったプリキュアさんの方が強いではないかとガメッツさんに勝利。
勝った…強いモノこそが正義…プリキュアさんが正しい…(ガメッツさん論理)。
ふと…、強さや勝利のみを是とする敵に「そうじゃない」と向かっていって、その敵に勝利することで正しさを証明するという(プリキュアさんに限らず多く見受けられる作劇ですが)、このどうしようもない矛盾の解消ってのはホント難しいなぁと感じる。
負けるコトでテーマの正しさを示すという作劇がなかなか成立しませんからね…。
果たして、この世界には勝ちと負けしかないのか…?
マジンボーンのシリーズ構成さんでもあるが…引き分けはあるのかしら。
■魔法使い同士の壮絶な物理対決スパルダさんに続いてガメッツさんも退場なされました。
こうも立て続けに貴重な幹部の皆さんがいなくなるとは…初期のシリーズを彷彿とさせる魔つプリですので、もうこの勢いのままシリーズ前半でラスボス倒しちゃうかもしれませんなぁ。
で、次回はバッティさんが何かもう…。
やはりドクロクシー様とのバトル近いんやろうか。
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プリキュア 各話レビュー
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コメント
赤い赤い赤い あいつ
意識してるかどうかは分かりませんけど、あれを踏襲しそうな流れではあります。
ただ今回、敵陣営も結構仲がいいとこ見せているんですよね。……いやこれも、これだけだったら、初代とそんなに変わらないんですが……。
ちょっと気になるのは、ガメッツさんが、「心の強さ」を欠片も否定していなかったということで。それどころか、はーちゃんの勇気や想いを「立派」と認めてすらいる。さりげなく、かつてない優しい顔を見せもしてましたし。
プリキュアさん側、ガメッツさんのメッセージを、微妙に歪めた形で受け取ってるんですよ。あの人、想う心も「力」だってことはむしろ肯定してます。
誤認の結果、プリキュアさん達の闘志が燃え上がるのは、ガメッツさんが本来望んでいた通りなわけで、二重にツイストしちゃってますが。
戦いのための喚起は全く伝わらなかったのに、はーちゃんへの賞賛がねじれて伝わり希望が叶うだなんて、とても皮肉。
……ひょっとしたら、わざとディスコミュニケーションを描いてて、このすれ違いの解消こそが、後々のテーマになってきたりもしますかね……?
陣営間の対立のみにとどまらず、敵側の「闇の力」に関する解釈にしても、なんだかスパルダさんやガメッツさんが、勝手に自分の願望を喋ってるだけって気配ありますし。
2016/06/12 03:59 by kanata URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
ガメッツさんの論理は否定しつつ、しかし結果的に物理で倒してガメッツさんの論理補強を行っているしで、それこそ視点を変えてみればガメッツさんは負けたけど正しさを証明したようにも見えるんですよね。勝者は何も得られないが、敗者は自分の知らなかったモノの価値を知れるのだと言いますが、ガメッツさんはまさにそれって気がしますね。
勝利とは虚しいモノです…。
2016/06/14 21:05 by TJ-type1@管理人 URL 編集