2016年 02月 09日
最終回。
タイトルナレーションもまた変化し盛り上げてくれる。
ゲキレン好きとしてもアガル演出です。

終わりの手裏剣を手にいれた九衛門によって変化できなくなった天晴たち。
しかし6人揃うと再び忍タリティは高まり、ニンニンジャーに変化。
忍タリティを他者から奪って強くなる九衛門に対し、ニンニンジャーは自身の内側から忍タリティを生みだすことが出来るのであるからして。


戦いの中、好天は九衛門にも弟子としての期待を寄せていたことを伝えるニンニンジャー。
それは、旋風とともに競い合い強くなる仲間となってくれればという願い。決してラストニンジャを育てるための捨て石とする為では無かったはずだと。
その証が、好天が最後に渡した変化の手裏剣である。

ラストニンジャになる為には師匠を斬らねばならない定めがあり、いわざ一子相伝なワケですが、好天が血族ではない九衛門を弟子に取ったのはその哀しい定めを壊したいという想いもあったりしたんだろうか。
親をも殺す非情な忍者の掟と、仲間を大事にする思いとは、本来相容れないモノのはずですもんね…。
好天が最期に変化の手裏剣を渡したのは、孫たちの姿を見てきて、自分の中の想いを忍ばずに伝えるようと思ったからなのかな…。

九衛門とキンジはよく似ている。
キンジが伊賀崎家に亡き自分の家族を求めたように、九衛門も家族を求めて弟子となったのではないのか…。
これまでは九衛門の方からキンジに対して、似ているからこその弱さを指摘されていたけれど、それが逆転して、キンジが持つ弱さ・想いは同じく九衛門にもあったのではないかと指摘される。

そう言われると、九衛門が幻月を復活させようとしていたのだって、簡単に解釈すれば父親に会いたかったからだと、そういうコトなんですよね。
ずっと家族を求めていた。

伊賀崎の弟子になって家族というものを知り、九衛門の中にも迷いはずっとあったのではないか…。
前々回でいまだに旋風の事を「若」って呼んてましたけど、そう聞くとなるほど道理が行く。
萬月や有明の方といった家族を利用しながら、父である幻月は利用するでなく単純に会いたかっただけ…だったというのも、九衛門の中の矛盾した、迷いの部分だったと解釈できるか。

伊賀崎と牙鬼一族との因縁と宿命を、勝手ながらに背負わされていた天晴たちニンニンジャーと九衛門。
宿命の中から逃れられなかった九衛門と、あくまで自分たちのやりたい事をやるだけのニンニンジャー。
始まりは同じようでいて、違う道を行った両者。

家族を求め、復讐という目的の為に伊賀崎を利用しようとしていたキンジと九衛門。
やはり両者は違う道を辿った…。

ということはつまり、この1年間の話は九衛門の為のドラマだったのか!と傍と気付かされるお話。
ニンニンジャーって、メインの5人は…成長はまぁしているんですけど、いわゆる関係性の変化などが1年の中で一切起きていない、結構珍しいシリーズなので、大河ドラマとして集約する部分は九衛門やキンジ、旋風や好天といった部分になるんですね。

凄く縦軸の強いシリーズってワケでもなかったのに、こうして終えてみるとちゃんと1年間の話だったんだなって出来ているのですね…。

というわけで幻月は割とあっさりと倒す(え)。
幻月は割とどうでもいいってのが明確すぎてちょっと笑ってしまう。

終わりの手裏剣から6人でラストニンジャと認められ、終わりの手裏剣の無い世界を願う。まぁ…あると物騒ですもんね…。
祖父や父の想いを受け継いでラストニンジャとなった6人ですので、世界をゼロから始め直すという終わりの手裏剣は使いようもないのだろうかな。

幻月はいつか再び復活する模様ですがひとまずの落ち着きを取り戻す。
6人は2年後の再会を約束して旅に出るのでした。ワンピースかな?


良い最終回でした…。
道を外れた九衛門は悪だから倒す…てな話でも成立していると思いますが、救ってくれるのかぁ…と素直にイイ話。
いや、忍者の道を外れた父親を持つ天晴たちだからこそ九衛門も救えるのかな?
熱いなこれ…。


手裏剣戦隊ニンニンジャー。

“毎週がテコ入れ回”というアピールで、常に斜め上からのアイディアを盛り込んで飽きさせないシリーズでした。
と同時に、結構テーマに対して実直で真面目なシリーズでもありました。

「忍びなれども忍ばない」
それは一見すると、忍者でありながら派手なカラーリングで暴れまわる忍者にツッコミを入れる(ツッコミ待ちの?)言葉であるけど、「自分の心に嘘をつかない。隠さない」という意味でほぼ全話に渡って活きていたテーマでした。

このテーマの使い方そのものが如実ですが、「ニンニン」ではこういった“ギャグかと思っていたら後で重要な意味を成す”という要素が凄く覆い作品だったなぁと感じました。
それは逆に言うと、ギャグの部分をすごく大事にしてくれている、という事。

戦隊シリーズ…だけではありませんが、多くの映画ドラマにおいてギャグの部分は有っても無くてもよいモノとして扱われています。
それこそ本格的な喜劇でもない限り、「笑い」はいわばスパイスや潤滑剤といった扱いで、中心にあるテーマや感動的なドラマを飾るための装飾に過ぎないわけです。

ですが「ニンニン」においては、ただのギャグだと思っていた部分が後で活用される伏線として使われていたり、感動よりも笑いに走る展開がままあったりとか、「感動的ドラマ要素」と「笑い要素」がほぼ同価値で扱われていると感じる事が多かったです。

例えばで書くと、キンジが破門されてアメリカに帰る回がありました。
その次の回で好天から弟子入りを許されるワケですが、素直に弟子入りを許してしまった方が1話の中で完結するし、ドラマの流れとして繋がって盛り上がるはずなんです。しかし、それを捨てて笑いの方を取ったんですよ、この番組は!
必ずしも感動やドラマが常に優先されるワケではない、時には笑いが勝つコトもある! のだと示した好例でした。

ギャグ部分と真面目な部分とが混然一体となっていて、笑いはスパイスではなく必要不可欠な要素の一つになっている。
大河ドラマとしての「熱さ」と「笑い」とが、別々にではなく融合しながら存在している。

それが何というか…完全に僕個人の嗜好として、「ニンニンジャー」に感謝し、愛すべき要素となっている部分でもある。

僕が理想とする戦隊は「カーレンジャー」なのですが、その血を現在の戦隊フォーマットの中でギリギリまで注入し、また別の新たな魅力も取り入れた姿が「ニンニンジャー」だったという印象。
下山さんは浦沢さんの弟子なわけですが、ただ師匠の後を追うでなく、独自の姿で乗り越えようという様が番組自体のテーマとも重なって熱いです。

要するに凄く自分の好きなヤツが盛り盛りで大変楽しいシリーズでした。
あ、1行で終わった…そんな…。

武部P曰く「王道の振りをした王道でない戦隊」でしたが、そのカウンターがボクの嗜好とハマる部分も多くて本当に楽しめました。
これまでどちらかというと武部Pのシリーズは苦手なのが多かっただけに(ぇ)。

「激走戦隊カーレンジャー」から20年。
となると、また「笑い」を大切にしてくれるシリーズは20年待たねばならないのだろうか…と思うとちょっと切ないですね。

「熱さ」と「笑い」と、筋の通った「良さ」も、単純な「好き」も詰まっていて楽しかったです。

関係者の皆さんに感謝。
ありがとう、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」。

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