■End of dreamグランプリンセスを目指す春野さんは今日も今日とて前進していた。
以前合格したレッスンも、さらに鍛錬を積んでいるのだという。
そんな折、プリキュア宮殿発見装置と化したカナタ王子から連絡が入り急行する。
やって来た花の宮殿で、春野さんは花のプリンセスとなっていた。
そこは夢のように美しい世界。
美しいドレス、舞踏会、王子様...夢にまで見たプリンセスの世界。
案内をしてきた小鳥曰く、そこは絵本「花のプリンセス」が辿り着いた世界なのだとか。
絵本では王子さまに会うために旅を続けるところで終わっていて、その続きは描かれてはいなかった。
この世界は、プリンセスが王子に出会う事が出来た世界。
そこではもはやレッスンなど必要ないのです。
プリンセスはお茶を淹れたり、お花の手入れなどしないのだから。
では…何故レッスンなどしていたのか…。
いや、そもそもプリンセスとはレッスンや努力によって辿り着ける存在ではなく、元より選ばれし存在の事なのではないのか…。
本来、プリンセスとはそういう存在なのではないのか…。
そう、トワイライト様のように…。
その世界では種を植えた花はすぐに咲き、枯れることも無い。
幸せだけが溢れる世界。
春野さんが望み、夢かなった世界…のはず。
ですが、春野さんにとってその世界はニセモノなのです。
花は根を張り芽を出し、蕾を膨らませ、やっと咲くから美しい。
冬空の下に頑張るスノードロップの花のような姿こそが美しいのだと。
努力せず他者からただ与えられただけの夢を春野さんは美しいとは思えない。それは春野さんにとっては紛い物なのです。
本来、プリンセスというのは血統によって与えられるモノであり、そうでない者がプリンセスを名乗るのはニセモノでしかないはず。
そういう意味で春野さんというのは偽物のプリンセスにあたるわけですが、その春野さんの方も、本来ある正当なプリンセス象をニセモノだと断じるのです。
プリンセスとなってもそのプリンセスを否定するのであれば、プリンセスとは何なのか。
クローズさんは、そんな夢は何処にも無いとすら言います。
まるで終わりがない道を進み続けるようなものではないか。
しかしもって、それこそが春野さんにとってのプリンセスなのです。
ずっと強く優しく美しくあり続ける存在。
そこに終わりなどないのです。
絵本「花のプリンセス」ではプリンセスがどうなったのか、その結末は描かれていない。
それは、読者が自由に思い描いた結末で良いという意味でもありましたが、結末のない姿こそが辿り着いた場所でもあったのだと。
歩みを止めず、進み続ける。
その姿こそがプリンセス。
ディケイド感ある…(ぇ)。
旅に終わりはないのだ。
「プリンセス」という自分でも何だかよく分からない目標に向かって進んでいた春野さんが、自分の中にある「プリンセス」の姿を見つけ出す…というこれまでのお話をまとめたような流れ。
まぁ、まとめ回なんだけど。
強く優しく美しくあり続ける姿こそがプリンセス。
となると、これはダイレンジャーENDもありえますかね…。
戦い続ける事こそが大切なのだという…次世代に継承させる最近のプリキュアさんのテーマ的にも合うし、最終回で50年後になって孫がプリキュアさんになって戦っている可能性は十分あるで…。
■南の朱雀クローズさん、いつぞやは爽やか中学生男子に扮していましたが、今回は小鳥に化けて春野さんをたぶらかす。
どうしてこうも可愛い生き物にばかり変装して人々の笑いの種になろうとするのか…このディスピア様への忠誠心たるや。
そんなディスピア様はホープキングダムを放棄し、ノーブル学園へとやって来ました。
あぁ、最終決戦っぽいわぁ…と思ったところで次回へ。
⇒
プリキュア 各話レビュー
- 関連記事
-
コメント
たしかにあれは滑稽でしたよね・・
あの絵本の通りならクローズさんも結局は許されるのでしょうね。
漠然としていた春野さんの夢がやっと具体的なものなりましたが、どのように物語を締めくくるのか、
次回は学園のモブキャラ達にもスポットが当たりそうですし楽しみですね。
2016/01/13 00:26 by アメ猫 URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
小鳥を許すという行為はトワイライトさん(こちらも鳥モチーフ)の時に成立しているとも考えられるので、クローズさんはどうなるのか…ロックのように本体と悪意が分離するという可能性もあるんですよね。
そしたらこんどは、謎生物ボイスの芝居をしてくれるのかしら…。
2016/01/15 21:51 by TJ-type1@管理人 URL 編集