■自分の物語近々、美術館で開催されるという絵画コンクールへ参加してみることにした七瀬さん。
そうです、七瀬さんの夢は絵本作家。絵を描いたり、お話を考えたりしているくだりは、ほぼカメラに映ったことはありませんが、絵本作家になりたいのです。
毎週、市民の避難誘導をすることでレスキューへの夢が育まれる…という可能性ももしかしたらあったかもしれないけれど、七瀬さんは絵本作家になりたいのです!
コンクールで入賞するためには見た人間の共感を呼びつつ技術的にも優れたモノでオリジナル性もなければならない。全てを完璧にコントロールしなければと意気込む七瀬さん…ですが、意気込み過ぎたのか、どうにも筆が進まない。
他の人達が夢へと突き進む姿を見ていると、更に自分だけが取り残されているような気持ちになってしまう。キャンバスは真っ白なまま…。
自分の夢、未来が見えない…。
そんな折、絵本作家でもある学園の理事長が子どもたちに絵を教えていることを知る七瀬さん。
素直に絵を描くことの楽しさと喜びを思い出し、再び筆を握る。
キャンバスに走らせる筆の根源はその気持ちにある。
夢も未来も、その気持ちあってこそ。
案の定現れたディスダークの面々にゼツボーグとされるのも3回目の七瀬さん。2回目でも抵抗していただけに、今回は更なる抵抗を見せますが残念ながら三度セツボーグさんへ。
しかし絶望の籠の中で、自分にしか描けない物語、自分だけの夢を発見する七瀬さん。
それは夢を守ろうとするプリキュアさんの物語。
やはり…七瀬ゆいの正体は東堂いづみ…(ごくり)。
決して特別な能力を持っているわけではない七瀬さん。
何度絶望しても復活し、市井の人間でも絶望と戦える様を見せてくれる。
「ドキ」「ハピ」「Go!」と一連の作品には、「幸福の王子」的なテーマが込められています。そこには、王子がたった一人で幸福をバラ撒いていてもバッドエンドになるしかなくて、幸福を受け取った市民達が王子の役割を受け継いでいくという市民の意識改革こそが重要だという回答が描かれています。
「ハピネスチャージ」では、プリキュアから結晶を貰った女の子が新しいプリキュアになるという描写でその回答を描いていました。普通の市民から王子になれるという変身です。
「プリンセス」では、王子から鍵を貰った普通の女の子がプリキュアになるという描写にもそのテーマは描かれていますが、テーマがより色濃く出ているという意味では、プリキュアに助けられた普通の女の子が普通の女の子のまま、その心を強く成長させていったという七瀬さんにこそ強くテーマが乗っているように見える。
「『幸福の王子』的BADENDの回避」というテーマを考えるとき、プリキュアさんではない人の成長を描く事こそが非常に重要になる。
だからこそ、プリキュアになろうとかプリンセスになろうとか、そう思ってもいない七瀬さんが強くなっていく姿はとても大事な要素なのです。
今回は七瀬ゆいさん個人のまとめ回であると同時に、今まで登場してきた非プリキュア人たちの精神的総括の話でもあるのですね。
あれしかカメラに映らなくても台詞があるところにまとめ回の意地を見ました。
■原作最終回で七瀬さんが「東堂いづみ」の名を語るのかが今から注目ポイントかなぁ(ぇ)。
まぁ、そうなると「どれみ」「ナージャ」の後でヤケクソ的に描き上げた物語のように見えてしまいますが…。
次回は天ノ川さんがショーに出るもプリキュア業との板挟みになるっぽい予告。
かつて見たmktnさんの話を彷彿とさせる予告でしたが、果たして…。
⇒
プリキュア 各話レビュー
- 関連記事
-
コメント
自力脱出!?
pixivでも似た様なイラスト、幾つか投稿されてます。
もしもこうなってた時の、キーのやり場に困って呆然とするフローラ姫の姿が目に浮かびます。
2015/11/23 19:55 by オキクルミ URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
ネタ絵が被っても躊躇なく投稿する、そういう人間でありたいと思っています…。
テーマ的にあそこは檻を破ってもいいところでもあるんですよねぇ。
2015/12/01 21:11 by TJ-type1@管理人 URL 編集