2015年 09月 18日
未来からやって来た黒い仮面ライダー、ダークドライブ。
同じく未来からやって来たという青年は進ノ介の息子で、未来の世界はベルトさんの暴走でロイミュードに支配されてしまっているとの事…。

途中でどんでん返しが起こるストーリーなのですが、全く想定していなかったそれに「え、そうなの!?」と素直に驚いてしまいました。いやぁ、良い観客だわ…。

とにかくこの映画で感じたのは、何回クライマックスあるんだよ! というコトでしょうか。
「うわ、このシーン熱いなぁ…クライマックスだわぁ…」と思った5分後ぐらいにまた盛り上がって「あ、ここが本当のクライマックスだったのか!」と思い、そこから更に更に熱いシーンがまたまたやって来て、映画を見ながらクライマックスシーンの連続で軽いパニックを起こしかけます。
波状的に熱いシーンが何度もやってくる、何か凄い映画です(語彙が見つからない)。

「ドライブ」という作品は、「仮面ライダー」というヒーロー番組でありながら「刑事ドラマ」を目指すシリーズです。
これまでにも、人情モノやミステリー、逃走モノ、組織モノ、とにかく色んな刑事ドラマの要素を含んだドラマ作りがされております。

そして今回の劇場版では、指名手配された進ノ介を捕まえようとする警察組織と、世界を守る進ノ介を応援しようとする警察官との対立が描かれている。
個人的にはここの、霧子が警察官としての信念を参事官にぶつけるところが一番好きなシーンでした。
「これ『踊る大捜査線』第4話で青島が警察手帳捨てるシーンや!」とマニアックな類似性に歓喜を覚えました。
あそこ熱くて好いシーンなんだよなぁ…うんうん。
その後の敬礼シーンもまんま「踊る」を彷彿とさせて、ファンとしてはニヤニヤしてました。

日本の刑事ドラマというジャンルにおいて「踊る大捜査線」の影響力は非常に大きくて、それは「踊る」以前以後でジャンルの装いが変わるほどでした。
それまでの日本の刑事ドラマはアクション重視か人情モノ、あとは推理モノといった定番のスタイルでしたが、「踊る」以後はそこに「警察組織モノ」とでも言うべきか、犯人よりも警察組織内の対立をドラマの軸にする作品が増えました。
しかもこの現場vs官僚という組織内対立は、アクションモノでも人情モノでも推理モノでも、それこそありとあらゆる刑事ドラマの中に内包されて、今や刑事ドラマの本流となっている。
それは良くも悪くもドラマを複雑化させてしまっていると思うのですが…まぁそれは今はイイか。

そんな風に「踊る」の影響が如実に見られる現在の刑事ドラマですが、組織対立というモチーフこそ広まっているけど、「踊る大捜査線」っぽさを再現しようというドラマは殆ど無いのです。
いや、中にはあったのかもしれないけどヒットしていないコトを考えると上手くは行っていないワケで。
だので、あれだけヒットしても「踊る」は刑事ドラマとしていまだに亜流の位置にいるのですよねぇ。

ここで話はやっと「ドライブ」劇場版に戻ってきますが、ボクはこの映画で初めて「『踊る』が持つ作品性を再現しようとして成功してる刑事ドラマだ!」と感じたのです。

勿論それだけの映画ではないけれど、「踊る」のパロディシーンを入れていると思ったら、思いのほか「踊る」に寄せたシーンが多くて、とにかく嬉しかったのです。
レインボーブリッジのくだりなんかはよくパロディされますが、そこから内面性に踏み込んでの模倣…というかオマージュやリスペクトをする作品にボクは初めて出会ったのです。
ああ、遂に「踊る」もこういうオマージュやリスペクトを捧げられる位置に来たのかと…無性に感慨深かったです。
しみじみ。


ほぼ「踊る」についての言及になってますが…。
ベルトさんの復活劇やマッハドライバーでの変身なんかも激熱でしたけれど、この2015年に作られた刑事ドラマとしての「今」も感じられて、凄く楽しめました。
正直、「ドライブ」で「刑事ドラマだ!」と感じる場面はそんなに多くは無かったのですが(ぇ)、この劇場版ではボクの一番好きな刑事ドラマへの愛が込められているのを感じると、なんというかもう…ありがとうの気持ちしかないです。

「踊る大捜査線」も「バック・トゥ・ザ・フューチャー」も大好物の、俺の為の映画じゃないか! と勘違いせざるを得ないではないですか。

刑事で仮面ライダー。
「仮面ライダードライブ」という作品だからこそ発生した化学反応が詰まった、しかし真っ直ぐなヒーロー映画で大変楽しかったです。
ありがとうありがとう…。

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Tracked from nationwiseのZALEGOTOぶろぐっ! at 2015-09-22 09:48
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