■オレ誕生愛乃さんの誕生日が迫る中、仕事で留守がちのお父上が帰宅されました。
どうやら世界中を巡って食や保健の支援活動をしているようです。WHO職員なのかな。
愛乃さんは母親の病弱がきっかけで人助けへと邁進するようになったと語られていましたが、父親もまたそこに至る要因としては十分な素養でもある。
このお父さんが幸福の王子で、愛乃さんはその王子から宝石を受け取って新たな王子になろうとする市民という世代継承が、まんま親子として描かれているような。
また、そのお父さんがカクレンジャーのニンジャレッドだというのは、愛の継承というテーマ的にも面白いキャスティング。ヒーローは受け継がれていく…。
実は親が英雄だったという王道物語の解釈も可能ですが。
そんな折、母親の病気は治るわけではないけれど、生活に大きな支障はなく悲観するほどのモノでもないのだと知らされる愛乃さん。
それを知ったおかげで今までの自分がグラリと傾きモヤモヤしてくる。
誕生パーティの中でもそのモヤットは片付かない。
カードを貯めて母親の病気を治したいと頑張ってきましたが、当人は今のままでも幸せだと言う。
これまでしてきた人助けは意味が無かったのかもしれぬ…と悩む愛乃さん。
元々人助けしようという思いの発端が母親の病気にあったので、そこが実は大きな心配を抱くほどではないと知ったことで基盤が揺らいでしまう。
人助けなど意味があるのか…逆に相手の迷惑になってはいないか…。
ロケット回はこの思いを引き出すための布石だったのかしら。
悩む愛乃さんに対し、誠司君は悩むなんてらしくないと言い、神は悩むことは成長であるからして大いに悩んで良しと言う。
変わらずとも良い・成長しなくても良いという誠司に対し、成長しなさいと言う神。
子どもと大人の対比とも言えるのかもしれない。
そこへやって来たのは今日が誕生日というオレスキーさん。
よもや主人公と同じ誕生日とは…と思っていると、ならば一緒に誕生パーティを祝おうではないかと誘ってみるラブリーさん。
前回のハニーさんもですが、実に慈愛が深い。
10年前のプリキュアさんだったら、誕生パーティを台無しにされてる中でこんな誘いはまずしない気がする…。仮に考えるとしてもまずは殴って動きを止めてからだよ…。
ラブリーさんから手を伸ばされるも、裏切られるから他人を信用しないと言うオレスキーさん。人助けしても感謝されないのだとも。
人助けで苦い経験があるということは、昔はそこそこ善人だったというか…愛乃さんに近い人だったのかもしれないわけですね。
ミラージュさんも元プリキュアですし、愛に希望を抱きつつ途中で頓挫したのが幻影帝国の皆さんなのかな。
だとすれば根っこはプリキュアさんと同類ということですが…そこに回帰させる流れなのかしら。
人助けで役に立たずとも失敗しようとも、それでもみんなに幸せになって欲しいと1週回って決意するラブリーさん。
同じところに回帰しつつも心は強くなっている。
そこで諦めるとオレスキーさんと同じになってしまうのか。
ロケット回の時点で気付いてイノセント化でもありだったように思いますが、誕生日という要素が重要だったのかな?
再び同じ決意を新たにする、再誕という意味付け…。
さらに親子という世代間継承も盛り込まれている回だので、かなり食べ応えのある話で楽しめる。
■男女7人…オレスキーさんの過去に触れたことで愛乃さんの方のテーマも明確化され、対比構図があるとキャラ描写もテーマもクッキリして分かり易い。
的確にどっちも描くこの手腕はお見事だよなぁ…。
誠司君が愛乃さんと神がハグしている瞬間を見つけてしまったところで次回へと引き。
なんだこのトレンディドラマは…頭の中で「SHOW ME」がループして止まらない…「CHA-CHA-CHA」ではなく。
4人がイノセント化して次回は大技が効かなくなるご様子。
ビッグバンではなくビッグバーンだったのかよ…。
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仮面ライダー 各話レビュー
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