2014年 05月 30日
見て参りました。
企画のW伸一郎が猛烈プッシュして、ライダー・戦隊に次ぐ三本目の柱を作りたいと気負っていた姿を見ると見ずにはおれなんだ。

んでまあ、率直な感想としては…結構楽しかったです。
普段見ている東映ヒーロー映画ともまるで違い…三本目の柱を目指そうという意欲が溢れていました。

鑑賞前の不安として、こういったハイターゲット向けヒーロー映画を邦画でやると、ドラマ重視の為にアクションが少なく、退屈しがちな傾向になりがち…という印象が強かった。
まぁこれは予算面の問題でアクションをあまり入れられないんだろうなぁーという予測は立つわけですが。

そういった不安を持ちながらの鑑賞でしたが、見てみると思いのほかアクションが多くて、飽きさせないようにという配慮がちゃんとされているなぁと感じました。
アクション映画というプッシュでも充分なものだったと思う。
そのアクション自体も、ライダーや戦隊では出来ないスタイルを目指しているというのが見て取れる。クライマックスなんかはひたすら痛々しいアクションで、これはライダーじゃ出来ないわ…と思わせてくれます。


(ΦLΦ)

ライダー・戦隊に次ぐ三本目の柱。

それはライダー・戦隊とは違うコト・出来ないコトに挑戦し、日本の特撮ヒーロー映画というジャンルで新たな地を開墾することです。
企画の井上伸一郎氏いわくの、ライダーを卒業した後に見る実写特撮の受け皿。
風呂敷を広げて言うならば、日本で「スパイダーマン」や「ダークナイト」を作り上げることです。

映画公開前のニコ生でW伸一郎氏が語っておりましたが、「REBOOT」には東映特撮三本目の柱として、ライダー・戦隊との差別化が強く図られております。
これはライダーを卒業した後に男の子が見る番組がアニメしかないという事を鑑みての挑戦でもあります。
東映も過去にちょいちょいチャレンジしてちょいちょい失敗してますけど(ぇ)。ブルースワットなぁ…。

特撮ヒーローを見る時は、時代劇を見るような感覚に近いです。
変身ポーズとか必殺技詠唱とか、本来おかしなはずのことでも、そのお約束の世界観を受け入れたうえで楽しむという…時代劇、歌舞伎、その他伝統芸能にも似た感覚。
でもそれは、そのお約束を許容していない多くの人からしたら高い敷居でしかない。

ニコ生で白倉さんが「デートムービーにしたい」と仰っていたのですが、それは特撮ヒーローのお約束を使用せずに特撮ヒーロー映画を作り上げるという思いの表れなんですよね。
でなければ三本目の柱の機能は果たせない。

「REBOOT」では派手な変身ポーズも必殺技を叫ぶ事もありません。
それは地味といってしまえばそうなんだけど、ライダーや戦隊とは違うコト、ハイターゲット向けとしては当然の帰結でもある。
そしてこれは「キカイダー」というタイトルだから可能なのだろうとも分かる。

しかし、ライダー戦隊でやっていない事をやるだけなら、そもそも東映で作る必要が無い。今までの特撮番組で培ったノウハウをちゃんと活かしたモノにしたい、とも白倉氏は仰っておりました。

それは主に撮影時のノウハウだと思うのですが、内容面で個人的にそれを感じたのは、アクションシーン。
前述しましたが、飽きさせないよう適度にアクションを入れてくれているのは、子ども向け作品を熟知しているバランス感覚のおかげかなと。
ドラマシーンの静かな映画なので、このバランス感覚を掴んでいないスタッフで作ったらダレそうだなーという気がしてしまう。
そろそろアクションが欲しいなと思った時に入れてくれるので、心得ているなぁーと感じました。

(ΦLΦ)

キカイダーはアニメしか見たことありませんが、個人的にはキカイダーだなぁ…としみじみ感じる内容だったと思います。
ジローは幸せにはなれなさそうだなぁという悲劇的な主人公。やったぜ!という爽快感も無いです。
でもそれがキカイダーだもの…ね。

東映の新たなチャレンジをひしひしと感じて、映像的にもクオリティが高くて楽しかったです。
クライマックスより序盤のアクションの方がお金かかってるのが見て取れてしまってはいますが…うん。
話には若干変な所もありますが、まぁ…さほど気にしなかったです。
すぐ無事に解放されたり、子どもにチップ埋め込んでたり…。

この路線が成功して定着するなら、そりゃまあハリウッド系のように大バジェットではありませんが、日本でもハイターゲット向けの特撮ヒーロー映画というジャンルが成立し得るのであることが証明できるんですけどねぇ…。
特撮の夜明けとは…。

しかしパンフレットが高い…。
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COMMENTS

Commented by ななし URL at 2014-05-30 20:08 #0LkNUQkY Edit
Title : 人造人間キカイダー THE ANIMATION
>キカイダーはアニメしか見たことありませんが、
>個人的にはキカイダーだなぁ…としみじみ感じる内容だったと思います。

私は子供の頃にキカイダーが実写というのに愕然としたことを思い出しました。
正直、キカイダーはアニメにしてほしかった。
そんなわけではないですが、この年(実写のキカイダーが放映されたころに子供だったから歳がわかるな(笑))になってはじめてアニメのキカイダーを見て、原作の絵が動いていたりととてもハマってしまいました。
1話で出て来る模型飛行機を飛ばしているニキビ面のお兄ちゃんの声に違和感があったものの、原作の絵が動いているとしか思えない絵柄や物語の展開に「大人が見ても面白い!」と魅入られてしまいましたよ。
正直、実写でキカイダーの映画を作るのなら、アニメ版のキカイダーの映画を作ってほしいと思いました。
Commented by オゴポゴ URL at 2014-05-30 23:05 #sc5pCUW6 Edit
Title :
>ライダー・戦隊に次ぐ三本目の柱
東映以外だと牙狼シリーズがそれをめざしているのかな?

白倉氏と雨宮慶太氏が組んで作り上げた「人造人間ハカイダー」は、牙狼の源流の一つかなとも思ったりしてます。
Commented by TJ-type1@管理人 URL at 2014-05-30 23:44 #- Edit
Title : ◆コメントありがとうございます!◆
>ななしさん
当時はクウガが始まった年で、翌年には009のTVアニメもありましたし、石ノ森原作回帰への映像化が活発だった頃ですね。
ハカイダーやらアニメやら、なんやかんややっているので今回の映画で40年ぶりの復活!という印象はあまりないんですが…。映画は楽しめました。


>オゴポゴさん
たしかにダークヒーロー的な要素は牙狼にもインスパイアされているのかも。当時だとティム・バートン版バットマンの影響も大きいのかもですが。
あとシャンゼリオンも3本目の柱を狙ってはいたんでしょうね…このキカイダーと方向性はまるで違いますが。
Commented by 銀河勁風 URL at 2014-05-30 23:50 #701gxeB2 Edit
Title : 夢みる機械
個人的な感想としましては、萬画版(THE ANIMATIONはほぼこちらのアニメ化)を軸によく纏まっていたな…という感じでした。

人間と機械、親と子などのシナリオを消化しつつ、アクションがバランス良く配置され、最後まで飽きることなく見られる構成でした。少し懸念を抱いていた恋愛要素も多すぎず無難な所だったのもよかった点でしょうか。少々首を捻ったシーンもありましたが、満足のいく内容でありました。続編が作られるか否かはわかりませんが、もし作られるのであれば是非とも見に行きたいです。

しかし特撮版要素が微少としても「両肩のスイッチを押してチェンジする」という設定が消えてしまったのはやはり残念ですね。サイドマシーンなどはともかく、こちらは萬画版でも印象的なシーンがありましたので。
Commented by TJ-type1@管理人 URL at 2014-05-31 03:05 #- Edit
Title : ◆コメントありがとうございます!◆
>銀河勁風さん
検索すると話が暗いとかカタルシスが無いとかいった評もあるようですが、「キカイダー」に爽快感を求めても仕方ないですし、この映画はしっかり「キカイダー」しているなぁと思いました。
普段のライダー映画を念頭に置くと、ちゃんとしたのも作れるんじゃないかと感心したり(え)。
上を見だすときりは無いものの、現状の時間・予算といった状況で作れる東映ヒーロー映画の中ではかなりベストの出来なのではないかと思います。
東映のヒーロー映画に裏切られてきたという人にこそ見てもらいたいなぁ…。

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一番の見どころ 井上      伸一郎 白倉 www 一番感情が揺さぶられましたw 以下、追記にて。