■俺の歩く道七色ヶ丘中学校生徒会長、青木れいか。
一度決めた事はやり通す事、それが自分の道と信じている。
そんな青木さんにやってきた吉報、全国から選ばれる英国留学の選抜メンバーに決まり、イギリスに留学出来るという。
てっきりブライアンに対する交換留学生としてイギリスへ行くのかと思いましたが、それとはまた別の留学制度を活用するらしい。
どうでもいいけど、全国から優秀な中学生を集めて留学させるって聞くと、昭和の秘密結社の罠って気がしてしまう。優秀な子どもを集めて悪のエリート教育を施すんですよね。ゴルゴムがやりそうな手ですよ。
留学すれば当然プリキュア業は立ち行かなくなりますが、仲間達も家族も留学を応援してくれている。
それでも青木さんはどうすべきか道に迷ってしまう…。
留学は青木さんが自ら希望して申請していたコト。
ならば一度自分で決めた以上、ここはやり通すが己の道なのか…。
幼馴染の緑川さんは、いつも周りの事を気にかけている青木さんに「わがままになってもいい」のだと言ってくれます。
と本人の前では言っていたものの、やはり内心は寂しい。
離れたくないというキャンディに「わがまま言うな」と言う緑川さん。
わがままになるべきなのかならざるべきか…どうしろと。
青木さんが去って4人だけになった時、急に画に影が差したので「女子中学生の陰口タイムだ!こわい!!」と思ってしまった(ちょ)。
いなくなって清々するんですけどーとか言われなくて良かった…良かった…。
そんな道に迷った青木さんにジョーカーさんまでもがお祝いをしにきてくれる。なんとまあ義理堅い。
自分の夢を叶える為に留学をするのか、あるいはみんなの期待を裏切って留学をやめるのか…その2択を迫る。
前者ならばプリキュアがひとり減ってジョーカーさんは助かるし、後者ならば人の気持ちを裏切るというジョーカーさん側の理念が証明されたことになって、理論面でプリキュアが敗北したことになる。
どっちを選んでもジョーカーさんにとっては美味しい選択なのですね。
またこれは、青木れいかとしての道を歩くか、プリキュア・キュアビューティとしての道を歩くのかという選択でもあり、現実とメルヘンのどちらを選ぶのかという選択でもある。
青木さんはここで、星空さん達も自分と同様に離れ離れになる事が寂しかったのだと知り、心は決まる。
青木さんは留学せず、みんなと一緒に居ることに。
次週から2代目ビューティがやって来るというのはデマだったか(え)。
留学しないという決断は、青木さんの信念である「一度決めたことはやり遂げる」道に反し、メルヘンを選んだ青木さんは現実を否定した。
それは永遠のメルヘン・怠惰な世界を作ろうとするジョーカーさんにとっては大変に喜ばしい出来事…のはずでしたが。
変身したビューティさんはこう言った。
「青木れいか、またの名をキュアビューティ!」
青木さんは、青木れいかという自分もキュアビューティという自分も、どちらも否定しない選択肢を取った。
現実もメルヘンも、どちらも自分にとって大切なモノであり、手放さないのだと。
それは悪く言えば「どっちつかず」でもある。
ジョーカーさんが「それはあなたらしくない!」と言うのも分かる。
おそらく、以前の青木さんであればジョーカーさんの推奨する「みんなの期待に応えて英国留学する」という道を選んでいたのでしょう。
回りの期待に応えようとして自分で道を選んでいなかった、かつての青木さんであれば。
しかし、今の青木さんは自分の気持ちに正直になって自分の道を決めたのです。
遠回りであろうと嘘偽り無い本当の想いであり、わがままであり、自分の道。
それが寄り道やわき道、回り道に入ろうとも、自分で選んだ自分だけの道。
誰かが示した道ではなく、自分の踏みつけたそこが道になる。
自分というものが見つけられなかった青木さんが、自分の本当の道を見つけられるというお話。
これまでのまとめ回通り、初変身回とも合わせて来ていますね。
「おだまりなさい」から、鏡で分身する敵さん。さらに、人形劇の舞台に対してサーカスの舞台へ。
テーマ的には、青木れいかという現実面での自分と、ビューティというメルヘン面での自分という、変身ヒロインとしての中心部テーマに触れる内容。
番組的には根幹に位置するモノでもあるので最終回間際に描くのかもなーとも思っていましたが、青木さん担当でしたか。
これまでの3人のまとめ回ともちょっと違ったアプローチでありつつ、だけどしっかり青木さんのテーマがまとめられていてありがたい。
ジョーカーさんの計略は理詰めの精神攻撃なので、画の動き辛い会話劇になりやすいけど、その辺も演出が頑張って見せてくれていたし、ドラマチックな部分もしっかとあって楽しめましたなぁ。
■文字インサートで思わず「鬼!?」と反応するクラスタビューティさんの進む道が光で照らされる演出は「オールズターズNS」を想起させてくれる。
やはり「NS」もスマイルの物語だったのかーと思えるなぁ。
まぁ同じく成田にゃんだしね。
キャラソンはそのキャラクターにとっての主題歌みたいなもんだから、今回の使われ方を見てしまうと、今更ながらまとめ回では全員分使って欲しかったなぁーなんて思ってしまいますね。
次回は星空さんのお話。
星空さんに関してはこの番組自体が星空さんのストーリーだから、まとめ回は最終回になるだろうと思っていたのですが…おやおや?
昔の友達のお話のようですが、映画のことを考えると…あれはエア友達なのではないかと寒気がしてくる…。
ぞわぞわ…。
⇒
スマイルプリキュア 各話レビュー
- 関連記事
-
コメント
Never Ending Road
夏場と異なりポップの助力は望めない状況下でも、最高幹部相手に奮戦してみせた辺り、
迷いが吹っ切れ、戦意を新たにした戦士は本当に向かう所敵無しだと、つくづく実感します。
>まとめ回では全員分使って欲しかったなー
キャラソンは戦闘パートの尺確保の関係で、非戦パートにしわ寄せが及ぶのがネックでしょうしねえ。
平成ライダーの処刑ソングよろしく、開幕サビならどうにかなりそうですけれど。
2012/12/19 23:39 by ゼノドレイク URL 編集
君だけの道(タオ)
しかしまあ流れるような戦闘シーンは「美しい」の一言でした。二振りの剣を合体させて大弓にするなんてのは男児心をかなりくすぐったのではと思います。個人的にはドラゴンカイザーを連想しました(あれは変形ですが)。
で、次回は・・・「映画の話はなんだったのか」ということにならねばいいのですが・・・時系列的に映画の一件の後だろうとは思いますが。
2012/12/20 23:15 by 銀河水晶 URL 編集
2012/12/21 08:05 by makiray URL 編集
ブライアンとの交換留学枠は、入江前生徒会長。
2012/12/21 11:40 by ミルク URL 編集
歩き疲れた道の途中で 思い出すもの 夢にみるもの
戦隊やライダーだと戦闘等で歌が流れるのは常識ですが、プリキュアだと少ないですね。
20曲以上もあるスマプリの歌が、劇中で使われた回数は計3回…とはいえ、
34話の「笑う 笑えば 笑おう♪」 35話のロボット戦でOPテーマ、そして今回の「あなたの鏡」
いずれも歌が効果的に使われていましたから、最終決戦では何曲か使われるかもしれませんね。
あとはDVDやブルーレイの特典で、まとめ回のBGM差し替え版を収録してくれれば…。
2012/12/21 20:34 by 寒色派 URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
毎回、10分もせずに終わるバトルばかりなのでたとえ図書館があっても呼び寄せてる時間はないと思うんですよね。そもそも、誰もケータイ持ってないし…時差だってあるし…。図書館は使えないとみんな気づいていたんですよ。
キャラソン演出は時間かかると言われると、確かに。映像と違って編集で尺を合わせられないですしね…。
歌詞に合わせたシーン演出もあると思うと、面倒くさそう。
>銀河水晶さん
もともと青木さんが弓道をやっていたコトを考えれば、今まで剣だと思っていたモノは弓だったのかもしれない…。
映画はスイートの時以外はテレビとパラレルだと思っているのですが、次回の星空さん幼少期がどういう扱いになるのか。
よく考えたら個人テーマのまとめ云々の前にパワーアップ用デコルをゲットする為にも、次回の話は必要なんですね。となるとあのエア友達の正体がピエーロ様…?
>makirayさん
青木母の言う「いいもの」が何だったのかは分からずじまいですか。
それが分かればエスケイプさんにも教えてあげられるものを。
>ミルクさん
今後、佐々木先生の出番がまったくないとか普通にありそうなんですが…。
>寒色派さん
プリキュアさんのキャラソンは戦闘向けの曲ではないものが多いだけに、使い辛いってのもあるんですかね。
全ての曲にロックバージョンがあったならいいのに…。
あとになって「曲を使っていれば…」と思うのはゴーカイジャーのゲキレン回みたいなもんで。
ソフト化された時に差し替えられるのはしょうがない点もありますので、放送時にはガンガン使っていってもらいたいものです。
2012/12/21 21:14 by TJ-type1@管理人 URL 編集