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『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』

“LAST DANCE”

テレビシリーズから15年。

その間に、人も変わり、庁舎も変わり、町も大きく変わり

「空き地署」と呼ばれたのも今や昔。

最後の「踊る」。


「踊る3」から心機一転した「踊る」シリーズ。
亀山P曰く「3」「LAST TV」「FINAL」の三部作という扱いなのだそうです。

「踊る3」は、旧シリーズの終焉と新規シリーズの誕生を体現したお話だっただけに、古参ファンとしては色々と今までと違ったアプローチの多さに随分と驚かされた映画でした。
本広監督は「『踊る3』は青島のスピンオフだった」とも言っていました。確かに話の中心にずっと青島がいるという珍しい話だった、うん。

そんな心機一転によって作り出された「LAST TV」と「FINAL」は、「これぞまさに『踊る』!!」という空気で、生まれ変わったにもかかわらず昔の空気の再現に成功した作品に仕上がっていたと思いました。

和久さんの居ない「踊る」が成立してる。
初期とはメンバーも署のセットも全然違うというのに、「懐かしいな」と感じてしまう。
これは「踊る3」が無ければ成し得なかったであろう出来事なのでしょうね。歓喜。

「LAST TV」ではテレビシリーズ時のようなユル~イ空気を味わう事が出来て、本当に幸せでした。ずっと映画ばっかりだったから、あまり大きな事件の無いテレビのステージに安心してしまうといいますかね。
映画もいいけど、やっぱり「踊る」のふるさとはテレビなんだなぁーと感じるんだよぅ。

「3」と「LAST TV」で育んだモノが「FINAL」でも活きていて、特にギャグシーンはひたすら笑わせて貰いました。
てゆか、映画前半が殆どギャグシーンだったような印象すら残ります。
いつになったら深刻な空気になるんだろうと思いながら、ケラケラと笑いが止まらなかった。
沈黙の笑いがこれまでよりパワーアップしていて長い!
ホント卑怯。

違うといえば和久さんのような含蓄のある言葉を説得力を込めて言ってくれる人がいない…という点ですかね。
その要素は和久ノートだったり、青島の演説に引き継がれているとは思いますが。「LAST」「FINAL」ともに。

新しく生まれ変わりながら、しかし懐かしさも感じる良い湾岸署メンバーになったなぁというだけに、「LAST」と「FINAL」だけで終わらせてしまうのが本当に勿体無い。
この面子でしばらく遊べるのになぁ…と、とても惜しい。

そう感じさせるぐらいに良い湾岸所に育っている。


「踊る」の映画は、幾つかのパターンを別の形に構成しなおす事で出来上がる映画のシリーズです。

『踊る1』では「猟奇殺人事件」に「副総監誘拐」「署内窃盗」。
『踊る2』では「連続猟奇殺人事件」「雪乃さん誘拐」「署長の浮気」。
『踊る3』では「拳銃射殺事件」「湾岸署占拠」「謎の署長」。

つまり、劇中で必ず「殺人事件」「誘拐事件」「署内のドタバタ事件」が同時進行で描かれるお約束なんですね。
「湾岸署占拠事件」はちょっと変化球ではありますけれど、「人質」という意味ではあれも「誘拐事件」のくくりで解釈出来ると思います。

そして『踊るFINAL』でも「殺人」「誘拐」「ビール」といったお約束事件によって構成されている。
同じ要素を使いながら、4つの映画に仕立て直す君塚さんの能力に感服なのであります。


今回の事件の犯人。
青島と室井がFINALとして最後に挑む相手は同じ警察官でした。
「刑事ドラマ」ではなく「警察ドラマ」と言われる「踊る」。
犯人ではなく警察組織の人間たちの戦いを描いてきた「踊る」らしい最後の相手だと思います。
警察組織の中で自分の信じる正義を行おうともがいて、全く別の方法論を取る事になった両者の対決。

そういえば警察官が犯人ってのは刑事ドラマではお馴染みだけど、「踊る」では初めてかな?(「容疑者室井慎次」では有)
刑事ドラマの鉄板はやらないってのが「踊る」ルールだからFINALまで避けていたのか、あるいは同じ警察官だと犯人に感情移入するドラマが発生してしまうので避けていたとか…かな。

犯人の動機付けの回想が描かれた時は結構驚きました。
「なんか刑事ドラマみたいな描写してる…!?」って。

今回はFINALなので今までやっていないタブーも解禁されてるのですね。
バスで突進なんて、どこの西部警察かと思いましたよ。

青島と室井はこれまで、自分達の信じた正義を実行する為に頑張ってきた。
しかし、後輩達の中には耐え切れずに凶行へ走ってしまった者も出てしまう。
あるいは前作においては、かつて青島が刑事になって初めて捕まえた被疑者が殺人事件の犯人になっていたりもしました。
今まで青島達が信じてやってきた事は何だったのかと…虚しさに襲われそうにもなる。

でも同時に、青島達の背中を見て進んでくれる後輩達も育っている。
また、かつて噛み付き魔事件の被害者だった少女が警察官になって湾岸署に勤めていたり、副総監誘拐事件の犯人だった少年が更生している姿がスクリーンには映し出されていたりもしました。
劇中で説明こそされない描写ですが、これまでやって来たことは決して無駄じゃないのだと胸が熱くなります。

あぁ、そこにはちゃんと希望があるのだなと。


テレビシリーズの時も、映画の時も、毎回毎回「これで最後か…」という気持ちで見てきたので、「FINAL」を見終わっても「これが最終回!」という強い気持ちにはならないですね。
まぁ、なんというか…やってる事、言ってる事はいつも同じだから(え)。
今更「FINAL」を見て「そうだったのか!」と思うことは無いですよね。本筋はテレビシリーズで全て言い切ってるし。

とはいえ、まだまだ「踊る」を見たいという気持ちも捨て切れない。
このメンバーの「踊る」を終わらせるのは勿体無いとも。
でも…そういう気持ちがある内に終わらせるのがイイというのも分かるのよね。



“A NEW HOPE”

テレビシリーズから15年。

その間に、人も変わり、庁舎も変わり、町も大きく変わり

「空き地署」は現実に「湾岸署」という警察署を生み。

あのコートも随分と色が褪せてきたのだけれど。

風に棚引く背中は変わらないんだな…。

なんてな。
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コメント

15年前は、フジテレビ以外ぺんぺん草の生えた空き地しかなかったのに今では有数のデートスポット、観光スポットになっている。さすが東京。幕張やみなとみらいなんかはいつまでたっても空き地持て余してるのに。

踊るシリーズで不満なのは、劇場版2~3公開までの期間が空きすぎていたことでしょうか。尖がっていた青島刑事が人並みに丸くなっていく成長過程が見たかったかな。テレビシリーズのシーズン2あたりをどこかで挟んでほしかった。

◆コメントありがとうございます!◆

>オゴポゴさん
当時は都市博の中止でどうしようもない土地だけが広がっていたんですよね…。
空き地署はフジテレビが自虐的に言っていたのだけれど、結果あの町の発展に一番寄与したのはフジな気もする…。

踊る1~2の5年間もかなり長く感じたんですが、2~3は7年空いてるんでしたか。
いかりやさんが亡くなって、もう全員集合する「踊る」は不可能になったからスピンオフだけ作っていようと思っていたらしいですね。
この現メンバーでのテレビシリーズも見てみたかったんですけどね、惜しいことです。
キャストが豪華でセットがやたらでかいからTVシリーズは無理っていうのが残念です。
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