■小さな小さな大冒険今日も今日とて春の日差しの中を行く星空さん達。
気候も暖かくなり、色んな生き物が活発に動き出す季節でもあります。
草むらにバッタ、石をどければダンゴムシ、そして道端には小さな女子中学生。
今まで見たこと無い生き物と出会うチャンスがいっぱいの季節ですね♪
というわけで星空さん達は小さくなってしまわれた。
理屈は分かりませんが、偶然拾った打ち出の小槌のせいでこんなコトになってしまったらしいのです。
というか、偶然打ち出の小槌が落ちてるってどんな記述だこのやろう。
小さくなると普段見ていた世界も変わって見えます。
水溜りは池のようであり、表面張力も非常に大きく感じる。
さらに、五人肩車や巨大定規の移動といった、並みの女子中学生とは思えぬ腕力も身についている。
体が小さいと筋肉の断面積の問題で、体重比かなりの力が出るらしいですからねぇ。
ついでに質量保存の法則も生きていれば、ミクロ世界に敵は居ないのだろうてな。
しかし、自分が小さくなると、対比として今まで小さかったものが大きくなるわけで。
虫が嫌いだという緑川さんにとって、ミクロ世界は巨大な虫が闊歩する恐ろしい世界。アニメ画でやんわり表現されてるけど、実際はもっとグロイのです。「スターシップ・トッルーパーズ」とか「キングコング(2005年)」みたいなもんですよ。うぎゃぎゃぎゃぎゃ…。
のん気な星空さんや黄瀬さんはテントウムシや蟻と戯れて遊んでいます。
星空さんはアリに噛まれて喜んでいたけど、完全にエサとしか見られていない。カメラに映った瞬間「星空さん終わった…」と思いましたが、よく生還できたものだ。
黄瀬さんが「可愛い」と言っていたテントウムシは確かに愛らしいイメージはあるけど、所詮は肉食です。油断すれば手足の一本ぐらい食いちぎられていてもおかしくない。
あと、さらりとカマキリがフレームインしていたのも怖かった。
普段、平和に暮らしている町中でも、こうした野生の弱肉強食が繰り広げられているコトがよく分かります…。
そんな中、緑川さんはダンゴムシに命を救われました。
何故かダンゴムシと心通う女子中学生… てか、どう見ても王蟲…。
ダンゴムシにも家族コミュニティがある。
いつも気付いていないけれど、我々の生活するそばにも虫たちはこんなにいっぱい存在している。まるでここは昆虫達の町のようだと青木さんは仰る。
町というか戦場でしょ…と思ったりもするわけだが。
確かに普段気付く気付かないに関わらず、世界には虫がいっぱい居る。
地球上の人間の総重量と蟻の総重量は同じだなんて噂があるほどに…(ソース無し)。
そんな虫たちをマジョリーナさんは「虫けら」と言い、マーチさんは憤怒。虫の事を虫けら言うな!! それはまた大胆な逆鱗。
一生懸命生きている虫を踏みにじるなんて許さないよ!!
緑川さんといえば、作中における「家族」テーマ担当というイメージもあるのですが、今回はダンゴムシの家族愛に触れ、それを守りたいという思いが爆発したように見えますね。
虫にだって言葉があり、家族があり、人間と変わらない。
虫ですら「共感しうる対象」にしてしまったという事は、最終的にはピエーロさんとも和解の方向へ流れていくというコトなのでしょうね。
そうならなかったら、ピエーロさんが虫未満の対象だってことになるもんなぁ。あ、でもそれはそれでゾクゾクする(え)。
小さくなったり、打ち出の小槌が登場したりと、今回は「一寸法師」をモチーフにしたお話でした。
番組開始前、童話をベースにしたエピソードを見せてくれると言っていた「スマイル」が、ようやっとそこに手をつけてくれたようであります。
しかしストーリー自体は「一寸法師」をベースにしているといったワケでもなく、何故か虫たちとの交流を描いたお話になっている。
今まで自然だとか他の生き物への愛情に言及するようなテーマは無かっただけに、ダンゴムシ家族への愛情を描いている今回は随分と変化球だなぁという印象。
察するには、一番描きたかったのは「一寸法師」や虫の生態などではなく、緑川さんの今まで見せた事の無い一面を見せる事にあったのでしょうね。
相変わらず「スマイル」さんは、キャラクター描写に力注いでおるわいな。
■小人で虫ならむしろ「おやゆび姫」っぽい「一寸法師」をモチーフに、小さくなった世界を探検はしましたが、話の流れは自体はオリジナルでした。今後も童話ベースで作られるお話はだいたいこんな風に、特徴的なアイディアのみを拝借して展開はオリジナルというパターンになるのかしら。
いっそストーリー自体もオリジナルをなぞったお話で見てみたかったりもするので、いつかやって頂きたいのぅ。
虫を尊重する気持ちが芽生えた緑川さんは、今後ジャイナ教のように箒を持ちながら歩く事になるのではとも思いましたが、たぶんそんなコトは無いんだろうな(え)。
次回は何やら強化回っぽい。
よかった。みんな一斉にパワーアップするみたいです。
また一人一週ずつなんてコトになっていたらエライこっちゃでした。
⇒
スマイルプリキュア 各話レビュー
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コメント
チルドレン・プレイ
従来でもピックアップされた入れ替わり・ミクロ化も行ったとなると、そろそろ記憶喪失回も試みられて欲しい所。事の発端は川オチで。
>緑川さんといえば、作中における「家族」テーマ担当というイメージ
そうなると、今年の追加戦士との交流役は彼女が適任…となるのでしょうかね。
桃園家の優しさに触れたパッション、激化する戦いの中で親族を失ったムーンライト、
そして父親の解放や祖父の窮地に健気に奔走し続けたミューズと、
梅澤Pの作品の追加戦士は、家族によるアプローチに重点を置いているイメージがあるので。
2012/04/18 23:46 by ゼノドレイク URL 編集
ミクロの決死圏…とは言いませんか
今回はなおの壊れ具合も期待以上で眼福の極みでしたが、久しぶりのみゆきの顔面虐待が小槌でゴン!というのは痛々しすぎてさすがに引いたかも…。もちろん、この路線のおいしい役をやめられても困りますが(え)。
次回はOPラストで五人が着けているティアラに話が及ぶようで「え、もうやるの!?」と思いましたが、去年の今頃はリズムが初めてベルティエを抜き放っていたことを思い出すと、すぐに「なんだ、商売的には普通か」と考えが変わってしまいました。我ながらかわいくない視聴者です(汗)。
※余談ですが、先日プリートフォン以上に気になっていた劇場版『ハートキャッチ』のBlu-rayを購入しました。今までネタバレを避けてきただけに十二分に楽しめましたが、オリヴィエの中の人がキャンディと同じと知って驚いています。今やマリンの中の人も、これより一時間半前の番組で美術系の美少年になっていますし、今更ながら声優ってすごいと思います。
2012/04/19 18:58 by おおふ URL 編集
春なのにトノサマバッタが羽化しとる(笑)
それに4月だと、トノサマバッタは孵化してるかどうかも不明だし。
ここは、トノサマバッタの代わりにミミズやムカデやケムシやゲジゲジを出すべきだった。
最も、巨大なミミズが現れた時点で、みんな恐怖のあまり失禁して慌てふためいてプリキュアに変身するだろう(笑)。
いや、もっとつっこめば、鞄が小さくならなかったのだから、服も小さくならずにプリキュア本体だけが小さくなるとか・・・。
ただ、それをやるとプリキュアが大きなお友達ご用達アニメになって放映時間が深夜に変更されるだろうけれど(笑)。
しかし、こういった描写がされるようになったのもやはり都市化で子供たちはもちろんのこと、作り手も子供の頃に自然と接する機会が少なくなったせいなのかな?
それとも、今回の話を担当した責任者が大学の工学部出身のため理科の試験は生物が対象外(工学部の理科は、物理と化学が必須です)だったためなのかな?
それともプリキュアは女の子向けなので、女の子は昆虫に興味が無いとタカをくくっていたのかな?
と、今日のプリキュアは製作側の裏事情を詮索したくなるようなお話でした。
最後に、打ち出の小づちで小さくされたときに何で最初からプリキュアに変身しなかったのだろうか? そうすれば、わざわざ定規の橋をかけずにすんだものを・・・。
今回の話は、そんなプリキュアとマジョリーナのボケの応酬でした。
余談になるけど、緑川なおの虫嫌いを見て、『美鳥の日々』の綾瀬貴子を思い出したのは私だけだろうか?
2012/04/19 19:47 by ななし URL 編集
関係ないですが前回のコメント時にGoGo!の32話をすっかり忘れてました。
小さくなった人間が虫とふれあったり、バッドエナジーの発生によって虫たちが人間と対等に扱われていたり、今までで一番メルヘンしてたような気がします。
カマキリが映ったり、一名蟻に捕まったときはどうなることかと思いましたが、なんとか無事に戻れてほっとしました。下手したら超弩級のトラウマ映像に…(おい)。
2012/04/19 20:50 by 銀河水晶 URL 編集
そのもの碧の衣を纏いて…
きっとあのダンゴ虫達はマルチバースを経てスマイルの世界に来た王蟲の子孫なんですよぉ。
2012/04/19 21:33 by ミスターグラブシ URL 編集
十一之巻 挫けぬ疾風
星空さんは趣味が絵本だし、やよいちゃんは愛読書が怪獣ウルトラ図鑑復刻版だから
分かるとして、日野さんと青木さんの冷静さは一体…。
>虫にだって言葉があり、家族があり、人間と変わらない。
プリキュアがアカンベェを浄化するのと、仮面ライダー響鬼が魔化魍を清める部分が
重なって見えました。力で相手を支配しない、上手く付き合っていく。男の子向けの
作品では力で解決しないと関連商品が売れず困りますが、プリキュアなら大丈夫。
緑川さんも虫が苦手でも虫の命は尊重している。ヒーロー番組=教育番組と実感しました。
自然の大切さ、恐ろしさを描きつつ、笑いの要素と迫力ある戦闘シーンまであるなんて、
スマイルプリキュア恐るべし。すでに半年以上見ていると思ったら、実際はまだ11話
ここまで充実した内容のプリキュアシリーズは初めてな気がします。
2012/04/20 00:09 by 寒色派 URL 編集
河森正治なプリキュア!?!?!?
何か回を追う毎に、ますますサテライト作品じみて来てます。
「どこぞのア●ジュナかア●エ●オンか」と思ってしまう今日この頃。
2012/04/20 18:06 by オキクルミ URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
川落ち、記憶喪失、合コン、料理といった要素は鉄板です。鉄板的な意味での鉄板ではなく、受けの良さを意味する鉄板であり、お好み焼きを焼く的な意味での鉄板ではありません。
まだ追加戦士がどういう形態で出るのかは分かりませんが、プリキュアさんが家族の温かさをテーマ的に持っているとなると、それを持っていない孤独キャラという可能性は高いのでしょうか。ま、個人的には「プリキュア」でなくとも良いと思ってるんですけどね。「シャイニー」とか「ミルキー」みたいな感じでも。
>おおふさん
バトラは描く予定でいたのに忘れていました。まぁ虫っぽいようなそうでないような、微妙な感じだからいいかと思いつつ(え)。
スマイルはまだあまり主軸のテーマを描いている雰囲気では無い中で、次回パワーアップしてしまうというのが少々気にかかるかなぁとも思います。キャラばっかりで、まだどういうプリキュアなのか掴み切れていないのになぁ…。
もっとおとぎ話とかウルトラハッピーを推して欲しいのぅ。
>ななしさん
エイプリルフールの時にも感じましたが、そもそも「スマイル」の放送順と話数が同期しているのかは怪しいモノじゃーないでしょうか。実は夏ぐらいに撮影した話を春に放送しているだけなのかも・・・。
とりあえず今回のお話は、なおの変顔を楽しむということがテーマだったのだろうと思えますね。
虫の生態を描くとかだったら、もっとちゃんとしたやり方があったはずだし…というか今まで自然とか動物とか一切描いてないやんか。
>銀河水晶さん
序盤で入れ替わりをやってしまったことで、小さくなることも許容範囲であることが示されていたのかもしれないです。要するに「スマイル」はかなり何でもありって感じなんだろうなぁ…童話モチーフとさえ言っておけば。あ、でもイレカワールは童話関係無かったか…あれ?
虫とか子どもとか、バッドエナジーはそんなトコロからかき集めてばっかりですね。ピエーロさん的にはそれでエエんやろうか…。テレビを観ながら「おい、まさか今回のバッドエナジー対象は…」と背筋が震えたのに、本当にやるとは。
>ミスターグラブシさん
一寸法師よろしく、アカンベーの体内から針を刺して戦うと思っていたのに、そんなコトはなかったぜ。
虫の描写は可愛く仕上がってはいましたけど、実際には捕食と生殖のことしか考えていない奴らだからなぁ。
ということはダンゴムシが緑川さんに枯葉をあげていたのは求婚だったってコトじゃないですか。
なんてマニアックなアニメなんだ…。
>寒色派さん
今まで特に自然とか動物とかとの触れ合いやらを描いていたワケではなかったので、今回の話で虫の生活を尊重するというのが多少驚きの話でもありました。これなら第1話で屋久島に行ってくれても良かったのに。
虫とか出てくると、一寸法師よりもおやゆび姫っぽいので、そちらをモチーフだと言ってしまえばよりしっくり来ていたかも。
>オキクルミさん
そのうちロボットが出るってことですか。
その時は大塚健さんに作画を担当していただく事になりそうです。
2012/04/20 22:57 by TJ-type1@管理人 URL 編集
キャンディ指令!?
>そのうちロボットが
レイ●ースじゃないので、それはないでしょう。
むしろ「特訓」しそうですね。
2012/04/21 22:58 by オキクルミ URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
青い方がレイアースに出て来ている人に似ているといわれていたのは伏線でありましたか・・・。
2012/04/22 01:26 by TJ-type1@管理人 URL 編集