仮面ライダーOOO 第044話「全員集合と完全復活と君の欲」

しかしそれだとこれまで相棒だった積み重ねとはなんだったのだ…という気もする。
また、今後何らかの事情でアンクが再び映司と組むとしても、それはそれで相変わらず過ぎて、お前この一年間何の成長も無かったのか…と思うに至る気がする。
要するにどちらにせよ「絆」がどうこうって感じではないのかなって気がするのです。
バディモノだから当然そこに帰結するのだと番組開始当初より思ってきたのですが、実は目指していた地平はもっと別のトコロだったのかもしれない…。
なんか「オーズ」は今までの靖子にゃんともちょっと違って、ベーシックな物語とはちょっと違う作り方の部分が結構多いんだよなぁ…。特にこの映司とアンクの絆があるんだか無いんだか掴み切れない関係とかね…。わざわざそう組み立てているからには狙いがあるのだろうけれど、これがどうやったらドラマチックになるのかというとさっぱり予想が立たない。
靖子にゃん得意のエモーショナルなドラマと、ドライな関係の主人公…はたしてどうなるのかと…。

映司の紫のメダルを排除するためには、映司が他人の為ではない自分の為の欲望を持たなくてはならない。
比奈と後藤さんは映司に色々と体験させて欲望をあぶりだそうとするも、上手くいかない…。

明確に「映司には欲望が無いのが欠損で、それを補填しないといけない」とここに来て初めて語られました。
残り…4話ですか？ 遅いよー！
いや、映司に欠けているのが「欲望」で、それを取り戻さないと今の気味悪い状態のままだというのは分かっていたことですが、ひとつ問題として、映司自身がそれを自己認識していないから、改善するための行動を全然してこなかったというのがある。おかげでこんな終盤に来てやっと主人公がゴールを知る羽目に…。
やっぱ遅いと思うんだが…。

これもまた前述していた、ベーシックな作劇とは違う作り方に当たると思うけれど、主人公に欠損があるのに変化していない、成長していないという点がある。
たぶんもうちょっと月並みな作劇であれば、「ああ、オレは欲望が無いのがいけないんだな。改善しよう」と思って中盤ぐらいから徐々に変化を積み重ねてゴールするって方法を用いると思うのですが、映司は1話の時点からほぼ変化無しでここまでやって来ている。
比奈や後藤さんなんかは徐々に変わってきたというのに、一番人間としての欠損が大きい映司だけが変わらずにいる…。
この辺がまた月並みじゃない作劇なので、どう転ぶのか、どう決着をつけさせるのかが見えない…。

カウンター的な、ちょっとした冒険な構成がされているのかという期待もありつつ、正直なところ不安も大きいです。果たしてそれが上手くいくのかどうか…ってね。うむぅ…。

ということで、どうもカザリさんお疲れ様でした（え）。

⇒仮面ライダー 各話レビュー