■宇宙帝国ザンギャックに立ち向かう歴代34のスーパー戦隊。
世に言うレジェンド大戦…。
自分の好きな戦隊、子どもの頃に観ていた戦隊が、再び新作の中で生きて動く姿はとにかく眼福。
相変わらずヒーローとも思えぬドスの利いた声で一同をまとめるアカレンジャーや、みんなが「オゥ!」と言っている中でデカレンジャーだけが「ロジャー!」のポーズだったり、さらにゲキレン×ダイレン、ターボ×カーレン、ハリケン×カクレンといった同モチーフの戦隊を並べてくれている遊びも心憎い。
というか、人が多すぎてワケが分からないです(え)。日本にスーツアクターはこんなにいたのかってぐらい集合してますが…。笑うしかないぐらい凄かった。
アバレキラーはどんな顔してあの中に加わってるんだろうとかツッコミたくもなりますが、あくまで「ゴーカイジャー」世界の中での各スーパー戦隊という感じなので、深く考える感じではないんでしょうね。
「ディケイド」ではキャラクターの共演ではなくて、物語としての共演を成立させる設定がありましたが、「ゴーカイジャー」はそういう感じでは無さそう…。
「ゴーカイジャー世界」という一つの世界に全ての戦隊が共存している…といった感じでしょうか。「ディケイド」のようなメタ設定ではなくて、「メビウス」寄りのシンプルな設定と理解してイイのかなぁ…。
まぁ、まだ1話なので印象論にしかならないけど。
仮面ライダーが共演した「ディケイド」では、ライダー同士で殺し合いをするという“ライダー大戦”だったのに対し、「ゴーカイ」の”レジェンド大戦”では全てのスーパー戦隊が協力してザンギャックを撃退しているという違いが明確で面白い。
基本的に群れちゃいけない暗~いヒーローとしての基礎がある仮面ライダーと、“友情・協力”みたいなコトをテーマとするスーパー戦隊、“大戦”という現象は同じでも、そこにあるテーマ性が全然違うのがよーく表れている。なるほどのぅ。
どういうフォーマットで他の戦隊と絡むのかまだよく分かりませんが、「ディケイド、この世界を破壊する悪魔め!」みたいに「海賊が戦隊だと?ふざけんな!」と対立軸として毎度毎度先輩諸氏から言われていくのかなぁ~て気がしますね。宇宙警察に逮捕される展開が今から目に浮かぶわ…。
■ゴーカイジャーはレンジャーキーという鍵を使って歴代戦隊に二段変身出来る。
初っ端から「ゴレンジャーハリケーン!ゴミ清掃車!」てのが素晴らしいですねん。
これを見せるだけで「あ、もう何してもイイ番組なんだ」ってコトが一発で分かります。
もう芋羊羹で巨大化してもゴセイナイトが土足で上がっても、何をしても許容される世界なのだと明確に提示してくれた。というか、初代の「ゴレンジャー」がこれだから、戦隊って基本はバカバカしい番組だもんなぁ(おい)。
さらにシンケンジャーやマジレンジャーなどにもライド…じゃなくてゴーカイチェンジ。
マジブルーが男性用スーツでイエローが女性用スーツになってるぅ!
冒頭のレジェンド大戦だってかなりの数のスーツを新造したはずなのに、どんだけスーツ新たに作ってるんだよ…どんな予算なんだよ…現場で弁当が出ない気がしてきた(えー)。ま、冷静に考えるとデジタルで色だけ変えたって手もあるんだけど…。
■とてつもない勢いと豪勢な第1話だったと思います…。
ゴーカイジャーのアクションも劇場版でやるような動きしてましたよ…。
この先大丈夫なのかしら…。
さすがの荒川さんと言うべきかもしれないけれど…レジェンド大戦、賞金首の海賊、宇宙帝国、5人のキャラクター、番組開始7分間で大体の設定を飲み込むコトが出来ました。なにこれすごい。
おい誰だ、いま天使の事を笑ったヤツは?
歴代共演とか二段変身とか抜きにして、ただ「海賊戦隊」という要素だけでもちゃんと新番組の面白さとして成立しています。「海賊戦隊」だけでも一年間戦えるぞって出来です。
だのに、そこにプラスして歴代共演とかがあるんですから、こりゃあ恐ろしいとしか言いようが無いです…。これは…売れる(え)。
各歴代戦隊の設定などを飲み込む必要があるからなのか、「海賊戦隊」自身の設定はかなりシンプル。
「宇宙を支配しようと企む宇宙帝国ザンギャックが地球を攻撃していた」この一文だけで大体分かってしまう簡潔さです。話と設定が分かり易い分、あとはひたすら映像に浸ればイイという第一話。
その仕掛けにまんまと乗せられたような気がする…。
■海賊とは言いつつも偽悪的に振舞っているだけで、案外熱っぽくてイイ人達だというのもよく分かる第一話でございました。マーベラスがクールを装いつつ、人懐っこい顔しているのが大きい気がする(え)。
ひたすら「うわ、なんだこれ面白え!!」って思うだけだったのですが、落ち着いて考え出すと良く出来てるよなぁーて思えてしみじみする(え)。
今後、どういうフォーマットで歴代と絡むのかも素直に楽しみ。
「ディケイド」みたいに物語と深く結びついた共演じゃなくて、シンプルに「俺の好きな戦隊出てきた!ありがとう!」だけでイイっぽいので、考えずに楽しめそう。
でも最終回で映画に続いたりしたら絶対に許さない!(まて)
そういえばザンギャックのバリゾーグさんのお声は「セイザーX」のアドなんですね。
「オーズ」にはケインが出てるし…俺得ってやつです、どうもありがとうございます。
あれも宇宙海賊と戦う話だったな、そういえば…。
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スーパー戦隊 各話レビュー
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コメント
一世一代のプロデュースでござる
原典の役者さんがどれだけ御呼ばれするかは不明瞭ですが、とりあえず信号・手裏剣・内藤さんの声優組共演なら敷居は低そうなので実現させて欲しいですね。
声優といえば、今作も油断ならない顔触れですね。つい最近まで砂漠の使途だった人、曲がりなりにもまた特撮で海賊に携わる人やらでニヤニヤ。永遠の17歳?ああ、そんな人達も(ry
2011/02/17 15:45 by ゼノドレイク URL 編集
真赤な海賊船! 無敵ゴーカイジャー
新参であるゴーカイジャーも、1話から海賊船で地球に乗り込むなど海賊っぷりを上手く表現していたと思います。戦隊としてもロボの顔見せ、変身、そして個人の戦い方と特殊能力であるゴーカイチェンジも分かりやすい感じでした。再現一番の難関と思われたゴレンジャーハリケーンを一話でやってくれるとはうれしい誤算。
にしてもあの保母さんの役割が美味しすぎです。代わりたい(おい)。
まだまだ謎も多いですが、これから一年大いに楽しませてもらえそうです。
…一年ですよね?(え)
2011/02/17 19:30 by 銀河水晶 URL 編集
ゴミ清掃車よ、何処へ行く!
一応初放送に間に合った世代とはいえ、「ゴレンジャー」はさすがに遠い遠い昔。
思い出すものとか感銘とか特に無いだろうと思っていたんですが…
誠さんのかわらぬ声で、一気に脳が回顧モードに切り替わる。
そこに、よりによって「ゴレンジャーハリケーン」ですよ。
あのギャグ技に、不覚にも本気でワクワクしてしまった(笑)!
よぅし、いいぞいいぞ!吸い込んで!ドカーンと爆発フィニッシュだぁ!!
あ、え?あれ?…そのままどっか行っちゃうのかよ?!
何に変身しても、ハリケーンボールは一応爆弾。最後は爆裂してトドメ…じゃない!!
期待の斜め上を行く展開に、初見でポカーン…でも、ビデオ見直したら大爆笑でした。
シュールさの点で、ゴーカイハリケーンは本家を超えた。確信犯的演出だと思いましたね。
2011/02/17 20:18 by 妄想オジサン URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
人数も凄いですが、あのスーツを何とか集めた事実が凄いですね…。半分ぐらい新造だとはいいますが…それにしても多すぎる…レインボー造形が死んじゃう…。
デカマスター辺りも登場が容易そうで楽しみですね。中の人もドゥギーのことは好きだそうだので、ぜひ「地獄の番犬」復活していただきたいです。
>銀河水晶さん
レジェンド大戦パートではないゴーカイジャーの戦闘シーンでも、例年の初回よりアクションも人数も気合入っていたように感じましたね。色んなトコロの本気が垣間見えたわ…。
あの特撮オタクの保母さんには毎回毎回「あれは太陽戦隊サンバルカン」「あれは激走戦隊カーレンジャー」と解説してもらってもイイんですがねぇ…。てゆかゴレンジャーは絶対に世代じゃなかろうに、どこで覚えたんだろう…。
>妄想オジサンさん
清掃車がそのまま走っていってしまったのには笑いました。しかも誰もつっこまないし…。
あそこまで奇抜な技は後にも先にもゴレンジャーだけだったように思いますが、歴代の技も出来る限り再現していく姿勢はよく分かって燃えますね。
あと、原典より緑が目立ってましたね(え)。
2011/02/17 20:42 by TJ-type1@管理人 URL 編集
豪快に行くぜ!
戦隊って、生身で戦艦破壊出来たんですね。
毎回こんな豪快に戦って、ネタが尽きないのでしょうか・・・と言いつつも、この作品はかなり期待して見れそうです。
ナイトさんの登場が待ち遠しい・・・
あと、レッドが1話目からハンサム過ぎます。
何なんだよ、あの人・・・
2011/02/18 21:27 by ymokkuk URL 編集
ツンデレ戦隊
熱く語られていますねえ。いやぁ良かった々。
比較してはいけないのですがゴセイジャーが毎回眠りを誘発させてしまいました。しかも二人のヒロインが全く見分けつかなかったのですがな。
まあ、そんな感じでしたのでゴーカイジャーも期待半分不安半分と言うよりも殆ど期待してなかったんですが、良い意味で見事に裏切られましたよ。一回目から凄い展開でしたし、全員ツンデレなのも笑えました。
でも,嫌みがないですからこれからの展開が楽しみです。
2011/02/19 14:01 by masayukita URL 編集
ゴーグルロボとVRVロボは、諸事情により発進を中止させて頂きます…
というか、ゴセイジャーから幾らこっちに回したのか気になります。派手に行くからには、それなりに準備したんでしょうねぇ。
今年は見た目ちょっとオバチャンっぽいイエロー派かな…と思ってたんですが、ピンクも「あなた達の言う事を聞く耳などありません」の手振り口ぶりがムカついて、高感度アップです。
今度、私もやってみよう。(おい)
あと、殿下がちょっと前かがみになった時の表情がマヌケ過ぎて笑えます。
あの帽子?から下に伸びたパーツのおかげで、色々な表情が作れて面白いですね。
2011/02/19 20:41 by オニギリ URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
予算が尽きて総集編が多くなるという可能性も頭の隅にいれておいたほうがいいのかもしれません。あと撮影所内だけで撮影する回とか(うわ)。
ボクはレッドよりグリーンの変な動きが気になって仕方ないです。一年間ゴセイレッドで頑張ってきた竹内先生が溜まった物を吐き出しているかのようなやりたい放題に見えます…。
>masayukitaさん
よく考えたら二話以降で書けばいいこともレビュってしまったので、次回以降は引き出しが無いような気がしないでもないんですが…。まぁディケイドという比較対象があって書きやすかったしな…。
ゴセイジャーはこれまでのシリーズに無い日常系ほのぼの戦隊として確立してましたが、ゴーカイはまたガラッと変わって、ふり幅の面白さがありますね。
>オニギリさん
ゴセイジャーのラスボスがブラジラさん程度(こら)だったのは、ゴーカイジャーの所為だったんですね…。ブラジラさんの味方になってくれる方を連れて来るだけの予算が無かったんや…。今更ながらドレイク様や膜インさんがノーギャラで出演してくれた人情に胸が熱くなります。
殿下の目の前にあるあのパーツ、絶対邪魔だと思うんですけど、周りの人は殿下だから口出し出来ないんですかね…。
2011/02/19 23:34 by TJ-type1@管理人 URL 編集
ナゾナゾ割り込み戦隊!
最初は正義の味方なのに海賊はおかしいだろうと思いましたが、今までのスーパー戦隊が最初から正義の味方であったのに対しゴーカイジャーは正義の味方になっていく物語である事とゴセイVSシンケンにおいては海賊版と自分達で自覚している点で納得しています。
シリーズ初となる全員宇宙人の戦隊ですが、全員異次元人のゴセイジャーとは真逆の地球を守る義理のない戦隊がどう転ぶか楽しみであります。
2011/03/05 05:58 by Voiceters URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
乱暴者だけど悪い奴じゃないぜというバランスが取れていたかと思います。
ちょっと間違えると黄色辺りがホントにただの宇宙海賊になりそうな言動をしていたりしますけど。
いきなり「うっさい、ブァーカ!」とかなりウザイ感じで楽しみです。
2011/03/06 00:34 by TJ-type1@管理人 URL 編集
いやいやいや
確かに孤独な面は持ち合わせていましたが
ストロンガーでは7人ライダーが素顔で登場しましたし
スカイやスーパー1やZXやRXも、巨大な悪には、力を合わせ戦っていました
それでも群れちゃいけないと言うんなら
仮面ライダーコア同様、仮面ライダーの一部しか見えてないのではないでしょうか?
2011/04/09 21:16 by ダイナム URL 編集
◆コメントありがとうございます!◆
これはレビューの便宜上というか論法として分かりやすくなるように、あえて誇張して書いているのです。
あくまで戦隊の特性を引き出すための材料としてライダーを引き合いに出しているため、ここではライダーの細かい特性は捨てて論述しました。
あと、群れてはいけないというのはキャラクターの意義としての意味ですね。
ライダーが協力したり客演するのはあくまで特別な場合であって、通常はそういうコトを考慮していないキャラクターとして成立しています。だから共闘してしまうとキャラクターの意義、そのライダーが抱える正義が死んでしまう部分が出てしまいます。
平成ライダーでなかなか協力し合わない作品が多いのも、そこにあるからだそうです。
そのおかげでいつも話がドロドロしてるわけですが…。
2011/04/09 22:59 by TJ-type1@管理人 URL 編集