2011年 01月 12日

去年と同じく三つのエピソードで一つの映画になる「MOVIE大戦」。

しかし、終わってみるとおやっさんのコトしか残っていない…。

亜樹子とは似ても似つかん父親ですからね…つまり亜樹子のキャラは母親から…?
その夫婦の並んだところも観てみたいような恐ろしいような…。

■仮面ライダースカル メッセージ for ダブル

「仮面ライダースカル」という番組の劇場版だったのかなというぐらいスカル一色の「ダブル編」。
ダブルの出番少ないのぅ…。まぁアンクも少なかったけど、あれはたぶんスケジュールのせいだろうし…。

しかし改めて「ダブル」の新作を味わうと、「オレはやっぱり『ダブル』好きなんだなぁ~…」と思いしらされます。
終始、妙なホクホク感が止まらなかったです。嗜好がツボ過ぎる。

翔太郎とフィリップの心の師であり、ダブルの前に風都を守っていた仮面ライダースカル。
とりあえず映画を見た人間が例外なく言う事でしょうけど…

おやっさん格好良過ぎるってばぁぁぁぁぁ!!

あれは翔太郎じゃなくても惚れるわ…。
もう「スカル」を一年放送しろよ…と思ったわ(え)。
相変わらず安心の面白さだよ「ダブル」。
ゾクゾクするね…。

翔太郎の完成されたハーフボイルドではなく、スカルとなってハードボイルドが出来上がるまでの荘吉を描くお話だけに、「ダブル」本編よりもダークでハードな味わいがそそります。

ハーフボイルドってのは現代的な優しさをテーマとしている感じですが、スカルのハードボイルドはその現代性がやや薄れて、昔の男っぽいヒーロー像が現れているという雰囲気。
目玉が生身である怪人スーツや、重機と戦う場面なども手伝ってか、ちょっと昔のヒーロー番組を見ているような感覚もありました。
そんな、懐かしい格好好さを醸しているのが「スカル」。

まぁ実際には10年前って言うと「クウガ」の頃なので、あんな昭和チックな雰囲気でもないだろうと思いますが…。
あ、今更だけど10年間頑張ってきたスカルがダブルへバトンタッチしたのは、「クウガ」~「ディケイド」の十年から「ダブル」への代替わりを示唆していたのだろうか…いや、本当に今更なんですけど。

バットドーパントが「助けて」と懇願するのを「断る」と一蹴して去っていくスカルの姿が印象的でした。
あれは翔太郎だったら確実に助けている場面で、荘吉と翔太郎の違い、ハードボイルドとハーフボイルドの違いが如実に出ている面白さがありました。
荘吉の冷酷とすら映るハードボイルドさは、現代的にはテレビのヒーロー番組として描き辛い部分だので、映画だからこそ出来るお話でもありますね。
ホントに全然“今”っぽくはないんですけど、「カッコイイ…」と思ってしまう罠だよなぁ…ちくしょう。

一番大切に思う人に触れると、その人が爆死してしまうというクモ爆弾を風都にばら撒くスパイダードーパント。
自分勝手な八つ当たりで関係ない市民が大量に爆死するという大惨事…。リア充爆発したとか言ってる場合じゃない(おい)。

捜査の協力者を死なせてしまい、相棒の心の闇に気付けず、判断が一瞬遅れて街を泣かせてしまった…。
荘吉は自分の罪を数える…そして次は、お前の罪を数えろ。

「ビギンズナイト」で翔太郎とフィリップは自分の罪を背負うからこそあの台詞が言えるのだと分かりましたけど、その台詞を二人に伝授した鳴海荘吉もまた、罪を背負っているのだという事実が分かりました。

ホントに… キレイにまとめてくるよなぁ…(え)。
やるべきコトを一つも逃さないですね「ダブル」は…。
この台詞が出てきた瞬間の美しさに震えますわ…。

クモ爆弾を自身にも埋め込まれてしまった荘吉は、もう愛娘である亜樹子に触れるコトが出来ない。
だから荘吉はずっと大阪に帰らなかったし、何も語らなかった。

…メモリ壊せばドーパントの効果って消えるんじゃないの?
と思ったりもしたわけですが、完璧に消えたという確証が100%無ければ、娘に触れる事なんて出来なかったのですよね。
万が一にも爆弾が生きていたら取り返しが付かないわけで…。

「ビギンズナイト」が翔太郎編、「A to Z 運命のガイアメモリ」がフィリップ編。
そして「仮面ライダースカル」が亜樹子編という構成になってるわけですね。三つの映画をキレイに振り分けていて、ホント卒が無い。

「ビギンズナイト」では荘吉が死んだ事実を亜樹子が知るものの、それ以上深く描写されてはいませんでした。「ビギンズ~」は翔太郎の映画なので仕方ないとはいえ、それが少し勿体無かったなぁーという印象が残っていました。
しかし、この「スカル」では、真正面から亜樹子と荘吉の関係についてを描いている。あの時出来なかった事をしっかりと回収し、そのテーマをメインに一本の映画として作ってくれているので、結果的にはコレで良かったんだなぁーと思わせてくれます。

てゆか、どうして後付けなのにこんな全体が整っているんでしょうね…。
最初からこういう予定でしたと納得しそうになる構成力が半端無ぇっす…。

今回の依頼は、風都の歌姫メリッサの身辺警護。
メリッサは亜樹子と同じく山本ひかる嬢の二役なので、荘吉がメリッサを守る事は亜樹子を守る事であり、擬似的に父娘エピソードになっているという構成。
メリッサの「私を守って」という依頼は、亜樹子の願いにもなる。

ラストのヴァージンロードも胸熱。
ホントに終始面白かったです。

ま、あえて言うなら途中に挟まっていた「オーズ編」がスカルのドラマをぶった切っていて余計だったかなってぐらい(おい)。

うん、もう全編「スカル」でもイイんじゃないかなって思うよねコレは(ちょ)。


■仮面ライダーオーズ ノブナガの欲望

「ダブル編」に続きまして「オーズ編」。

まず始めに…。
なんか色んな人のキャラクターが微妙に違う気がするし、謎展開、お馴染みの展開があったりとかするわけですが、映画を観る前に“井上敏樹”センセのお名前を把握しているコトで大体の事は心構えが出来るようになりました。
だいたい分かった。

とりあえず映司のキャラがテレビ版とちょっと(かなり?)違う気がします。
確かに映司には欲望のない人間というモチーフはあるんですけれど、わざわざ稼いだ金を人に分け与えるほどの人間では無かったはずだろう…とツッコミ入れたくて仕方ありません。
うほほ、初っ端から凄い角度のパンチだ。さっすがー。

「日本の歴史上、一番欲が深い人間は誰だっただろう?」
    ↓
「そう、織田信長だね」

その理屈も分からないまま、とりあえずミイラで発見された織田信長さんがメダルの力によって生身っぽい感じに復活しました。いきなりの超展開ですが振り落とされないように気をつけましょう。

記憶喪失のノブナガさんを拾ってきて友達になるものの最後は敵として戦う羽目になる…というのがざっとした展開。井上センセお馴染みの展開だなぁ…ちょっと前に「キバ」でも観たわ、それ。

さらに、主人公が近くに居るのに割とあっさり怪人に一般人が殺されてしまう展開もお馴染み。
映司ならそこは何としてでも助けそう…と思うかもですが、ここは井上節を楽しむのが吉なのです。
あはは、また死んじゃったー。

えーっと。
正直なところ、「スカル」を楽しみすぎて「オーズ」が何の話だったのかよく分からないってのが印象(うわ)。
終始「カッコエェ…」と思っていた「スカル」に対し、終始「なんで?」と思いながら鑑賞してました。

バレエ少女の存在意義とかどういうコトなんでしょうか…。欲望とは別の指針みたいなコトなんだろうか…。
ちょっと難しくて掴みきれなんだ…。なんかあの娘いなくても成立しそうなんだけど…。
バトルシーンにバレエを合成したのがひたすらに笑えたってのは分かるんだけどなぁー(え)。

さらに、テーマ自体もテレビと若干違っていたような印象を感じたりもしました。
テレビシリーズでは、“欲望が悪いんじゃなくて、その使い方が問題である”みたいなグレーを描くテーマだと思うのですが、この映画だとシンプルに“強欲=悪”として描かれているような気がする。
最後は、欲望から解き放たれている人間の方が幸せである…という話の印象になっているような…。
でもそれだとなんか…テレビとブレてね…?と思ってしまう。
いや、う~む…まぁ、ボクの捕らえ方の問題なのかもしれませんが…うーむ…。

あと、バレエ少女のオーディションにおける行動や、ノブナガさんがバースに変身したコト、怪我したと思ったらすぐノブナガさんが謎治癒能力で助けてくれたコトだとか、どうにも色々ツッコミどころ満載なのですが、それもまたお馴染みのアレなのだと思って飲み込んでおきます。

あぁ、こうやっていつの間にか平成ライダー耐久力って鍛えられいくんだね(え)。
ノブナガさんの「何の話だ?」という台詞に、「だよな」とつい頷いてしまう自分はまだまだ未熟です。


■仮面ライダー MOVIE大戦CORE

大切な相棒を救うことが出来なかったスカル。
大切な友達を救うことが出来なかったオーズ。

仮面ライダーアレルギーとなった亜樹子の、「仮面ライダーって何なのよ!」という疑問に対する回答が提示される「MOVIE大戦編」。

仮面ライダーというのは初代から哀しみを背負っているヒーローとして描かれていますが、その哀しみや憎しみなどの暗部だけを寄せ集めて出来たのが仮面ライダーコア。

でもライダーってそれだけじゃなくて、誰かを守りたいという心があるからヒーローになれるんじゃないか、という気持ちでもって戦うダブルとオーズ。

仮面ライダーの自己証明の戦いが「MOVIE大戦CORE」。

去年の「MOVIE大戦2010」同様、異なる2編のエピソードを“MOVIE大戦編”で一つにまとめるという構成です。
しかし「ダブル編」「オーズ編」に共有するキーワードがあまり多くなかった為か、去年ほど一つにまとまった感覚は無かったですなぁ。
「オーズ編」にも「ライダーって何?」と言ってくれる人が居たならば、もそっと「CORE」で繋がったようにも思うのだけれど…。


要するにアレですね…。
相変わらず「ダブル」がよく出来すぎているって話だね(え)。

「オーズ編」が毎度お馴染みのテレビとはパラレル設定になっていた劇場版だというのに、「ダブル」の方は「また世話になっちまったなオーズ」という言及により、テレビと三本の映画が全て繋がっている事にされている。
なんでそこまでキレイに繋げるの…どんな構成力だマジで。

タジャドルを先行登場させる為にはテレビと矛盾するのは仕方が無いってのは当然の事なのですが、如何せん「ダブル」が去年ファングジョーカーを全く矛盾させること無く登場させていたりするから「オーズ」が力技だなぁと感じてしまう。
でもそれは「オーズ」があれなんじゃなくて、「ダブル」が優等生過ぎるってだけのコトなんだよ。
そう、「オーズ」さんはいつも通りだったのだ。

平成ライダーの映画的な意味で。


ということで。

十年前の真実を見せてくれる「ダブル」。

十年間続けてきた平成ライダーらしいお話になっていた「オーズ」。

全く違う楽しみ方が味わえる、韓国の陰陽鍋みたいな映画でしたね(え)。

仮面ライダー 各話レビュー
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COMMENTS

Commented by オゴポゴ URL at 2011-01-15 22:22 #sc5pCUW6 Edit
Title :
「スカル」は、ハリウッドでよく見られるアメコミヒーローの実写化作品みたいな雰囲気で文句なしに面白かったですね。「オーズ」と「CORE」は、ポカーンとして見てましたがw

知人たちには、カイザーベリアル陛下の映画は、「見て損はしません」と勧めてます。
Commented by 銀河水晶 URL at 2011-01-16 20:00 #701gxeB2 Edit
Title : スカルとノブナガと地球のCORE
友を手にかけ、守った者には化け物と言われ、愛する娘には二度と触れることはできない…
それでも街を泣かせる者に立ち向かっていくおやっさんはまさに『仮面ライダー』といった感じでした。格好良すぎます、あの人。

『ノブナガの欲望』は井上先生が書くと事前に聞いていたので心構えは出来てましたが、やはり自分には難解でした…。言っても脚本家を意識し始めたのが最近なのでしかたないんですが。

『MOVIE大戦CORE』は夢の競演話と考えれば普通に面白いと思いました。ダブルとオーズの活躍の裏でアクセルとバースにも出番がちゃんとありましたし。ゴールドエクストリームもノリで割と納得できました(え)。

しかしまあ、フラグ立ててるなーとは思ってましたが照井と所長が本当に結婚するとは…。
Commented by TJ-type1@管理人 URL at 2011-01-16 21:33 #- Edit
Title : ◆コメントありがとうございます◆
>オゴポゴさん
スカルだけで2時間見たいなぁと思わせるほど魅力ありましたね。
あくまでファミリー向けの映画ではあるんだけど、その中でかなりダークな的を狙っているのが面白いです。ホント「ダブル」はちょっと他と比べ物にならないぐらい色々としっかりしてます。
これが噂に聞く三条陸の力だというのか…(ゴゴゴゴゴ)。


>銀河水晶さん
もうね、アホかってぐらい格好いいですからねスカル。デザインはどうみてもガイコツでそれほどでもないくせに(ちょ)、おやっさんと合わさると半端ないカッコ良さ。
オーズ編もザ・井上敏樹みたいな展開がいっぱいで上級者向けの楽しみは詰まってましたね。でも水落ちは確かなかったでしたっけね。残念です。
はやくテレビの方にも来て頂きたいです。
Commented by 名無しさん URL at 2011-01-19 23:10 #- Edit
Title :
ここは「ダブルの世界のオーズ」だったということでなんとか納めてくれませんか
Commented by TJ-type1@管理人 URL at 2011-01-20 21:46 #- Edit
Title : ◆コメントありがとうございます◆
>名無しさん
夏の映画で出てきた方のオーズであって、現在放送中のオーズとは別キャラなんですね。
平成ライダーってそんなんばっかやな…。
Commented by おおふ URL at 2011-01-23 22:18 #.mXwswPA Edit
Title : また長くなってすみません
『オーズ』のノブナガの登場については、パンフによれば「ライダーvs戦国武将」をやってみたいと田崎監督が言い出したことが発端だったそうですが、「イヤ、それ映画村のヒーローショーで定番の手口だから!」と突っ込まざるを得ませんでしたね…。まあ、脚本家の名前を知った時点でゆる~い気持ちで見ようとは決めていましたが。

一方、『W』は相変わらず地に足のついた構成が凄かったですね。『ディケイド』のために一度は「ライブ感」という言葉が嫌いになったものですが、聞けば『ビギンズナイト』の脚本も第1話より後の執筆で、「霧彦さんはふうとくんの生みの親」「クレイドールの進化」という話も後付けだったそうですし、要は作り手の手腕次第だと改めて気付かされます。

ところで『W』で映画といえば、三条さんは39話にて川相透の自主製作映画に向かって「ママー、これプリキュアじゃないよ!」と女の子が訴える場面を予定していたそうですが(映画館での撮影が深夜にしかできないためボツ)、実現していれば「プリキュアは風都でも好評放送中!」という事実を広く証明することになったかと思えば、ちょっともったいなかったような…。
Commented by TJ-type1@管理人 URL at 2011-01-25 22:45 #- Edit
Title : ◆コメントありがとうございます◆
>おおふさん
事前に脚本のお名前を見て、あらすじを軽く読み、「なんじゃそりゃ」という心構えが出来ていたので、楽しみ方のギアチェンジはちゃんと出来ました。非常に上級者むけです。
ダブルと白倉さん的な「ライブ感」の違いは、それまでに築いてきたモノの扱い方なんですよね。ダブルは跡付けながらも自然に繋がるように計算されていましたが、正直それはとんでもなく難解な作業なので、その設定作業にこだわる余り、ドラマが疎かになったら意味無いという白倉さん流の気持ちも分かります。
平成ライダーはそっちの方法論ばっかりだったのがちょっと辟易だったってのはありますけど。

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Tracked from All's Right with the World! at 2011-01-12 23:10
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仮面ライダーOOO&W feat.スカルMOVIE大戦CORE観てきました!カテゴリーをWにしたのは、感想がW主体になるからです、ご了承くださいませ(苦笑)。というわけで、上映中の作品ですから極力ネタバレなしにて参ります。
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Tracked from blog mr at 2011-01-13 23:40
タイトル : 『仮面ライダー オーズ&ダブル MOVIE 大戦 CORE』
 正式名称、これでいいのかな、この映画。  まずは前半部のWの方。  つくづくこの作品は、亜樹子のシリーズだな、と思う。  というか、そうするべきだったな、と。  翔太郎とフィリップ、惣吉と翔太郎など、ほかの軸が立っちゃったもんだから、亜樹子と惣吉の関係