■「海より(ry の台詞はキレ台詞にしちゃ長い気がする…花咲父の元教え子という小畑さんがフラワーショップにやって来て、自分の会社の研究所に勤めてくれないかとオファーをして来ました。
花咲お父さんは元大学教授で、花屋となった今でも時々講義を受け持っておられるほどの方なんだとか。
それを知った来海さん。
「つぼみのお母さんも眼鏡かけてて頭良さそうだよね」
眼鏡かけてる=頭がいい… この一言だけで来海さんの学校の成績がどの程度なのか知れるというもの。
花咲お母さんも前は忙しい人だった、という情報提示の会話を導く為のきっかけ台詞でしかないと言うのに、その短い一言の中で来海えりかというキャラクターが存分に表現されていて、もう凄まじくよく出来た台詞だと分かっちゃったら軽く凹んだわ(え)。
花咲父から話を断られた小畑さんは、娘のつぼみから説得をしてくれないかと要請を試みる。
中学生の娘にそんなお願いをするのは無理があるけれど、そうしないと花咲さんがお話に絡めn(ry
花咲さんの両親は二人ともとても忙しいお仕事をされていた。
そのおかげで長い出張も多かったが、花咲さんは両親を笑顔で見送った。
本当は寂しくても、その気持ちをぐっと押し込んで笑顔で手を振った。
本当は両親と離れたく無かったけれど、花が大好きな二人の仕事の大切さも分かってるから、それを壊したくないから、怖くて言えない。
本当の気持ちを言えない。
両親はそんな娘の本当の気持ちを知り、いつも家族が一緒に居られるようにと花屋を開く事にしたのです。
…このシーンで軽く涙腺が溢れたのはたぶん花粉症だと思うよ、うん。
花咲父にもきっぱり断られ、花咲家の事情も知ってしまい、これ以上はどうする事も出来ないとショボくれていた小畑さんの心の花はデザトリアンに。
本当は教授に来て貰いたいのではなく自分で研究をしたい。新種の花を作り出したい。
でもそれを言えば組織で居場所が無くなるかもしれないから、怖くて言えない。
本当の気持ちを言えない。
デザトリアンとなって叫ぶ小畑さんの心は、以前の花咲つぼみが抱えていた心と同じもの。
いい加減じゃないからこそ、壊れるのが怖くて本当の気持ちを言う事が出来ない。
植物が好きで、でも本当の気持ちを言い出せない花咲さんと小畑さんは、とても近しい存在。
小畑さんの心の花を救い出す行為は、同時に花咲さんが自分自身を救い出す事でもある。
あの時の花咲さんは、心の想いを言い出すことは出来なかった、でも今では言える。それは隣に来海さんが居るから。
一人で出来なかった事もふたり居れば出来るようになる。なんというふたりはプリキュア。
そんなあの頃とは違う花咲さんだからこそ、あの頃の自分と同じ小畑さんを今回助け出す事が出来た、というわけなのです。なるほどだゥ゙お。
あの頃の花咲さんが春の向日葵なら、今の花咲つぼみは夏の向日葵に…少しは近づいているのです。
初夏ぐらいは来てるんじゃないのかしら、うん(え)。
いやぁ、もうなんというか…。
今回のお話、上手すぎる…気がするんだ、マジで。
つぼみの両親や過去エピソードの紹介があって、今回のゲストである小畑さんってのはそのエピソードを引きずり出す為に用意されたキャラクターなんだろうなぁーぐらいにしか思っていなかったのに、実は小畑さんとつぼみの問題がシンクロして合致して、その人を助け出す事が同時に自分自身の問題を解決する事に重なるという…もう構成がキレイすぎて泣ける!!
人助けという主眼でありながら、実は自分探しなんですよねぇ…。
結果、主役自身にドラマが回帰してくるというのが物語として美しすぎて、もう見終わった後に溜息が出るぐらい感心しちまいました。いやぁ、凄ぇ…成田さんやっぱ凄ぇっす。
語彙が無いので凄ぇとしか書けないですけど、凄ぇっす。
■ゴセイは別のレベルで楽しんでますけどね。うん…今回はホント感心した。
浮遊していた要素が最後にガシガシガシッと合わさった様が見事すぎて悔しいぐらい。勿論、それは今回の映像演出などの素晴らしさがあってこそ、てーのも分かってますが、オレはやはり構成美に一番感動するタイプなんだろうなーと自己分析。
ちょっと成田さん一回ゴセイジャー書いてきてくんねーかな(え)。
満足感に浸りつつ次回はダークさんが遂に再登場ですってば。
どう考えても負けフラグ…ハッ、つまり新商品登場の流れか!
⇒
ハートキャッチプリキュア 各話レビュー
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コメント
ケータイはデザトリアン化するものではなーい!!
つぼみがツバメの親子を見て泣きだす行には少しホロリときてしまいました。やっぱりこういうシチュエーションに弱いなあ…。
にしても夕日の中での戦闘が格好いいです。あの「そんな広い場所あるのか」な場所での戦闘も第二期ウルトラシリーズなどを彷彿とさせるものでした(ちょ)。
次回は沈黙を破りダークプリキュアがハートキャッチ二人組に迫る!つぼみとえりかはこの窮地をどう切り抜けるのでしょうか?ダークの謎も少し明かされそうで、見逃せない回になりそうです。
2010/04/07 20:34 by 銀河水晶 URL 編集
家族の絆
今までブログのコメントのタイトルを予告する事はしなかったですけど、次回が物凄く興味あるのでします。
来週「Mの残光/強盗プリキュア」
再来週「女と女の誓い」
2010/04/07 20:54 by Voiceters URL 編集
ルール無視の奴らに飽きてたしー けっ!
科学を使って生命を弄んではいけないよ、という安易なバイオテクノロジー批判話に走らないあたりが、さすが成田先生です。(え)
つぼみ父母の出会いが嘘臭いことこの上ありませんが、そりゃお母さんがかつてバイオテロ組織の一員だったなんて言えませんものね。
「レッドフローリアン」とか、どう聞いても悪の組織の隠れ蓑的な臭いがプンプンですよ。
あのソリコミ親父と、黒いボディスーツを着たお母さんが戦う過去話も早く見たいです。
それはともかく、今回は防音壁?をブチ破って吹っ飛ぶマリンにグッときましたよ!
夕陽と高圧鉄塔が映えるあのロケ地は、飛行機が低く飛んでましたから、飛行場なんですかね?
結構広い芝生が広がってましたし、今後もちょくちょく使ってほしいですね。
2010/04/07 20:56 by オニギリ URL 編集
今回ばかりは真面目に鑑賞
前にTVで「小さい子は自分の疲労などに鈍感」という話を聞いたことがありますが、つぼみの場合はその辺の感覚の成長に比例するように寂しさの感情も積もっていって、限界がきてしまったのがあの大泣きする姿だったのかな…と。
でも、個人的にはその前につぼみへ「ちゃんと言ってくれないとわからないよ?」と言ってくれるえりかが見ていて嬉しかったですね。第4話でも戦闘中に「言ってくれなきゃわかんないよ!」と言っていましたが、えりかはこうやってつぼみの背中を押してあげる役だということがきちっと描かれている辺りは好感が持てます。
けれど、今回いちばんのツッコミどころは、サバーク博士も何が悲しくて砂風呂にかまけているコブラージャを差し向けようと思ったのかってことですね。後の二人は一体…ハッ! まさかコブラージャ以上に軟派な遊びにほうけていてサジを投げられたとか? う~ん、想像したくない…(汗)。
※ちなみに、例のクイズ番組で司会者が不正解者のひとし君人形を持っていってしまう行為は「ボッシュート」というらしいですよ。情報源はギター侍のネタですが。
2010/04/07 22:13 by おおふ URL 編集
突っ込むところ無し・・・
ちなみに、もうん十年前の話ですが、私の両親も共稼ぎでして、私も母方の祖父母に面倒を見てもらってました。共稼ぎは妹が生まれたときに母親が仕事を辞めたので終わったのですが、今回の話でふとその事を思い出しました。
(花咲さんの場合は父方の方ですね。)
まあ、私はその頃、両親が居なくて寂しかったのかどうかはよく覚えていないのですが、もしかしたら子供心に寂しい気持ちになっていたのではと思っています。
そうそう、今回は珍しく花キュアさんが戦闘で足を引っ張りませんでしたね。どちらかというと海キュアさんの方が手こずっていた様子。どんどんスペックが上がっていく花キュアさん。だから私は海キュアさんが登場した時に忠告したはずですよ。
「今のうちにつぶせ・・・ 」
と
やっぱり花咲さんは主人公・・・
追伸:さていよいよ満を持して闇キュアさんが登場です。中の方は某少年探偵のお仕事が忙しいので、技名以外の台詞を言って頂けるのか興味津々です
2010/04/08 14:31 by タカくん URL 編集
猫の勝ち…かも
あのフワフワしたやつです。
そして天ぷらは漢字で「天麩羅」と書き「麩」の字が入っています。
以上から、
トンカツ好きな犬とてんぷら好きな猫の将棋は猫の勝ちだと推測します。
麩(歩)の無い将棋は負け将棋 と言いますから。
2010/04/08 16:39 by 落葉庵 URL 編集
サラリーマンは、気楽な稼業ときたもんだ
小畑さんの勤めてる会社ってこれぐらいの規模の会社なのかな>http://www.hibiya.co.jp/outline/relation.html
最近、ハードディスクに撮り溜めていたドラマ「不毛地帯」をまとめて見たせいか小畑さんの会社内での立場を脳内補完しちゃってましたよ。
たぶん営業担当の役員に呼ばれて「新商品開発には、花咲氏の存在が欠かせない。彼を引き抜くことが出来れば研究所の体制を一新し花咲父を所長、小畑君を主任研究員のポストを与えよう」なんて命令を受けてたのかも。
2010/04/08 20:54 by オゴポゴ URL 編集
◆コメントありがとうございます◆
ホント夕陽が多いですよねぇ。たぶんシリーズDが夕景に出来るシーンは全て夕景にコンテを直してるんですよ(え)。
あと、二大怪獣とか埃とかをもっと多めにすれば、より雰囲気が出るんですがねー…。
これは…グドンに食べられるレモネードのフラグ来たな…(ゴクリ)。
>Voicetersさん
SSのスカウト話はお父さんをちゃんと取り上げていたけど、今回の話はあくまで花咲さん主体でしたね。花咲パパがメインになる話もいつか…あ、それだとデザトリアンになっちゃうのか。取り上げられるのも考え物だ…。
>オニギリさん
そういう安易な科学批判こそがSFのイイところじゃないか(え)。オレは大好き。
あれ待てよ? お母さんがテロリストというコトは花咲父に近づいたのは、その研究技術を狙ってのコトだったんですね! でもその内に本当に心惹かれ…みたいな話。ベタだけど…いい!
戦闘シーンの撮影現場はどうせ埼玉でしょうね。ほら、大泉の撮影所から行きやすいから。
>おおふさん
今までのえりかの「言ってくれなきゃ分からない」は、「人の気持ちを察せ無い子」という表れでしたが、今回の台詞は同じ言葉でありながら「察してる」のが憎い子です。えりかのくせに空気を読むなんて生意気だぞ(え)。
来海さんは空気読めないコトこそがアイデンティティなのに…グスン。
>タカくんさん
成田さんはホントにこういう本気上手い話を書いてくるから困りますねぇ…。成田回は真面目すぎだしカップル推奨過ぎるぜ、というプリ5の時みたいなツッコミが出来ないじゃないか(え)。
花キュアさんの実力台等が著しい昨今、近いうちに海キュアさんも気付くんじゃないでしょうか。「プリキュアは…あたしひとりでいい!」
>落葉庵さん
ま、まさかプリキュア劇中に出てくるお茶濁しのなぞなぞ程度で、そこまでのインテリジェンスが必要とされると…!? 本当か、キバヤシ!
いや待ってくださいよ。トンカツはパン粉で揚げた…フライじゃないですか。ふ…。
この勝負、歩兵では勝負はつかんぞ!
>オゴポゴさん
しかし無理な勧誘をしたせいで小畑さんは警察に捕まり、上司は部下を切り捨てるんですね…。そしてその上司だけがどんどん出世して行くのか…。
まずい、小畑さんが恐喝犯になるフラグきたこれ。
2010/04/09 00:19 by TJ-type1@管理人 URL 編集