突如現れて戦い始めるブレイドとカリス。
剣崎はアナザーブレイドの正体が天音ちゃんと分かってようやく手を止めます。この、ちょっと話す時間があれば戦う必要ないよね感が物凄く「ブレイド」をフラッシュバックさせます。
剣崎と始はジョーカーの性質を持つ者同士。バトルファイトでジョーカーが勝ち残れば世界が滅びる事から二人は決着を着けないよう、互いに近づかない事を約束して剣崎は消えていった…それが14年前。
そして今、どうしても相川始に会いたい天音ちゃんがアナザーブレイドになったことでその均衡が崩れてしまい、始に会ってはいけないはずの剣崎が現れてしまった。
白ウォズが世界を滅ぼそうと決意した結果、Wジョーカーを利用し、そのおかげで剣崎のブレイド変身も見ることが出来るというブレイド編。作劇としてはブレイドの変身を出す事の方が命題だったのかと思いますが、上手いこと再構築されているなと感心でした。
ソウゴが敵である白ウォズに対して、説得するでもなく励ますというのが良いな良いなと感じます。
それぞれが互いに自分の理想の未来を作ろうと頑張っていって、結果として新しい未来が生まれてくる。未来は誰かひとりのモノじゃなくて、みんなで作るものなのです。そして、そのみんなの中には白ウォズも含まれている。
独りぼっちの王様にならないという今のソウゴの表れにもなる語りです。
白ウォズから預かった新たなウォッチで、ジオウ・ゲイツ・ウォズの3人合体でトリニティとなる。電王クライマックスフォームのてんこもりな見た目だけでなく演出までもそれを思い起こさせるモノでしたが、やはりあのてんこもり演出は見ていて面白いです。
そして、この今日の日こそが新たなる逢魔の日なのだとか。
みんな(3人)で王様になるという、民主主義的な王を目指すコトこそがソウゴの答え。それはライダー全ての歴史をひとりで支配するオーマジオウとは対称的な王なのです。
歴史に書かれた通りに事を運びたかったウォズが、誰も分からない新しい歴史を戸惑いながら讃えるというのも笑えながら熱いシーンだなぁと感じます。笑えるけど熱い…ていうくだりが好きなんじゃよ…。
新たにブレイドウォッチが誕生し、ジョーカーの呪いから解放された剣崎達。苦い結末だった「ブレイド」にとってはジオウによってウォッチを管理された方がハッピーエンドに近くなるという14年越しの結末を見た印象。
みんなで王様になるという回答に辿り着いたソウゴは、ライダーを支配するという結末に行くしか無かったディケイドとは対照的で、両者は本当にどこまでも対極的な存在なのだなぁと思えます。(ディケイドは仲間になるという結論に辿り着いたテレビ本編がBADルートだったので)