2015/03/31
手裏剣戦隊ニンニンジャー vs 仮面ライダードライブ 春休み1時間合体スペシャル
去年に続いて戦隊・ライダーの合体スペシャル。今年は、忍ばない忍者とバイクに乗らない仮面ライダー。
去年の合体SP同様に、前半は戦隊、後半は仮面ライダーの番組フォーマットを利用して作られている模様。だから中盤にロボ戦やって、クライマックスは等身大なのかなぁ。
何でもありのニンジャと、科学をベースとしたドライブとの対比が実に鮮やかで、両者の魅力が引き出される。普段ツッコミ役がいないニンニンジャーも、「そんなカラフルな忍者いるか!」と進ノ介というツッコミ役を得る事で、いつものテレビシリーズよりもグッと魅力が分かり易く出ている気がする。
やっぱりこの、お互いに「何だお前は!?」というツッコミのし合いは凄く楽しい。それぞれの世界観の中では当たり前になっている事だけど、冷静に考えたらおかしい事、面白い事にスポットライトが当たるし、クロスオーバー作品特有の魅力でもある。
先のMOVIE大戦でも鎧武とドライブの掛け合いは凄く楽しかった…。
春のライダー映画が「ディケイド」以降培ってきたクロスオーバーのフォーマットであるのに対し、こちらの合体SPはスーパー戦隊のVSシリーズを踏襲しているという印象を受ける。
最初にケンカして、共通の敵と出会う中で共闘していくというシンプルな流れ。かたや春映画のフォーマットは、そこにメタ要素やアウトロー要素が加わるので複雑ですが。
同じクロスオーバー作品でありつつ、違うフォーマットを利用して上手い事住み分けしているんじゃないかなーと感じます。
元々「スーパーヒーロー大戦」の際に、「今回はライダーのフォーマットで作ったけど、次は戦隊のフォーマットでもいい」的な事を白倉さんも言っていましたし、合体SPが定着する事でどちらの顔も上手い事立てて共存出来るのではなかろうか。
いや、しかし…今回の合体スペシャルは、アホみたいに出来がいい…。
クロスオーバーとしての両作品の魅力は勿論ですが、両者の番組としてのテーマ、劇場版の設定を膨らましての前日談、そこにさらに番組の設定も絡ませての描写 etc...
素直に見ても面白いし、後付けと販促の魔術師・三条さんの手腕振りを見るだけでも楽しめます。
あくまでこの合体SPは劇場版の宣伝であるというミッションを、非常にテクニカルに遂行していると思う。
事前に映画を見ていると分かりますが、映画の中ではやや説明不足的な唐突感ある幾つかの現象に対して、この合体SPを見ておくことによって上手いこと補間しているのです。
普段は玩具の販促というミッションの話作りですが、今回のような映画の宣伝というミッションでも手腕が応用されているというワケです。ホント上手い…ヨダレ出る。
内容自体も、しっかり熱い刑事ドラマしていて好かったです。
「踊る大捜査線」の4話を思い出しますね…熱いぜ。
てなわけで、出来の良さに口開きっぱなしというリアクションでした。
番組としても宣伝としても良質だったと思います。
美しさすら感じるのだ…。
⇒仮面ライダー 各話レビュー
⇒スーパー戦隊 各話レビュー