2007/01/12
本日放送のは「もしもボックス」と「しずかちゃんをとりもどせ(前編)」でした。
「もしもボックス」は謀らずも
年賀イラストでネタにしたばかりでしたね。
これは、ボクの思うSFに凄く則しているエピソードなんですなぁ。
ボクは数あるSFをモチーフにした作品群(藤子作品以外も含め)の中でも、個人的に最もSFらしいと思っているのは「21エモン」だったり「モジャ公」だったりするんですよ。
まぁ、一口に「SF」と言ってもその解釈はかなり漠然としているんですがね。
宇宙や怪物が出さえすればSFだというのも、一理あるとは思うんですが。
ボクの思う「SF」ってのは、科学的モチーフなり解釈なりを利用して、人間社会を皮肉ったり切り取ったりする事だと、何となく思っているのです。
「21エモン」や「モジャ公」は一見すると、異星人の全く違う文化や慣習に戸惑ってしまう主人公達のギャグ漫画なんではありますが、そこには「自分の信じていた常識が、文化・慣習が違うだけで全く通用しない」というテーマがあるというか。
かといって、その非常識はコチラにとっての非常識でしかなく、相手にとっては正義であり常識なのだ、と。
だので、「贈り物を返される事は人殺しより悪い事!」という文化があって、それを変だと思ってもそれはそういう文化なのだと理解するしかないワケでね。
これは、同じ星に住んでいるのに互いの文化や慣習を理解できずにいる地球人への皮肉なのだな、とボクは思っているんですが。SFという設定をフィルターにする事で、よりそれが解り易くなるんですよねぇ。
――で。
そんなポイントにSFを感じるボクとしては、「もしもボックス」のエピソードはかなりSFマインド溢れる話だなぁ…て思ったわけです。
なのに、全然「宇宙」や「科学」というキーワードが出て来ないです。一見、ただの日常ギャグなんです。こんなにさり気無く、しかし確信的にしっかりSFが注入されているトコロに、F先生の凄さを感じるんですなぁ…
「しずかちゃんをとりもどせ(前編)」て、何故来週に続くのだ…?
てか、そんな長い原作だったけかなぁ…と思って観ていたら、やはり大分増えてました。
「男は料理なんて出来なくてもイイのだ」というのび太の心理と、しずかちゃんにフラれるかもという伏線作りの分でしたが。
まー… 要るか要らないかで言ったら要らないですよねぇ…
そこまでして来週に続かせたかったんですか… そうですか。
まぁ、「ドラえもん」も色々ボウケンしてるってコトなのかな。
勿論、数字上げたいという気持ちは大事なんですが、そーゆー部分でじゃなくて内容をもっとブラッシュアップさせて欲しいんだよなぁ。
今日も、ショックなのび太の演出が古かったッすよ。
エピソード自体はまともにやっても面白いモノばかりなのだから、演出の方はもそっと凝ってもらいたいですねぇ。
渡辺歩なんか、テレビの演出の時でさえ、やはり出色の出来だったじゃないですか。
あまり分かり易さばかりに寄られてもなぁ… と思うのはボクがメインターゲット層じゃないからですか?
映画まであと八週間! という告知が多過ぎてちょっとウザぃ…