2017年 06月 23日
本日放送は「百年後のフロク」「トゲトローズはご機嫌ななめ」でした。

「百年後~」は、未来のゴロゴロコミックを楽しんでみようというお話。
手のひらサイズの雑誌は開くだけで部屋いっぱいの大きさに広がり、漫画はアニメのように動き、音も鳴る。考えるだけで漫画家さんが大変そうです。
さらに付録も充実していて、飛び出して教えてくれる勉強のコーチ、アルファがベータをかっぱらったらイプシロンしたという教養の必要なジョーク。笑いには深い教養が必要だというコトが分かる、大切なシーンです。
実物大の着せ替え人形、ホログラム映写機、日本列島リアル縦断すごろくと非常に充実した付録の数々。この辺が未来のゴロゴロコミックがタイアップしているIPだったりするのかしら。実物大着せ替え人形なんかは、やはり現代と倫理観が違うというのがよく分かります。これがOKなんだから、かなり自由度の高い世界であるとも思えるが。

「トゲ~」は、しずちゃんを怒らせたのび太が許してもらうべく、怒りのトゲを奪う“トゲトローズ”を育てる一編。
育成にはたいそう気を使わねばならず、身なり、水、歌、ありとあらゆるモノ、望むモノを与えなければならないのです。
しかしてこれは、トゲトローズを育成するというその行為そのものが、誰かに許してもらう為の行動になっているのです。身なりに気を配り、機嫌を取り、プレゼントをあげて…。そこまでするなら、本人に素直に謝ったらと思えてくるわけです。
トゲトローズが相手の怒りを消してくれるかのようですが、実質的には相手の怒りを消すための対処法を教えてくれているコトにこそ道具の効果がある。
ウソはついてないけど、道具の力には寄らないと言った話で、なるほどなぁと思うのでありました。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 06月 16日
本日放送は「暴走ランナーパパ」「カルガモエッグ」でした。

「暴走~」は、運動不足のパパに運動させるべく“ムリヤリトレパン”を穿かせるお話。
これを穿くと本人の意思とは関係なく、10㎞は走らなければいけなくなるとのこと。
蜂に追いかけられたり、泥棒に追いかけられたりすることで、運動不足の意志薄弱な人間でも気軽に運動が出来るのです。
要するに恐怖と暴力によって無理やり動かしているというのが実に未来のアイテムらしいです。薄々分かってはいましたが、未来では人間の心が失われているとしか思えない。恐ろしいなあ…。
パパが被害に遭うという珍しい話ですが、アニメではドラえもんも一緒に被害に遭っています。尺かな…。

「カルガモ~」は、無生物に刷り込みをさせて後ろに付いて歩かせることが出来る道具を、忘れ物防止に利用しようという一編。
刷り込みをモチーフにした道具と言えば、人間に刷り込みをさせる“すりこみたまご”があるわけですが、“カルガモエッグ”は名前こそカルガモながらほぼ同じ製品のようです。類似品か、あるいは無生物に機能するのでむしろ上位製品なのか…。
のび太は刷り込みをさせてラクをするつもりだったものの、ドジな筆箱にシンパシーを抱いてしまう。刷り込みは子どもが自動的に親を認識する習性ですが、その習性の中でのび太もまた自分の中に親心を芽生えさせてしまう。
子どもと認識することで自分を親とする、逆刷り込みの習性もあるのかもなぁなどと、ほっこりエピソードの中から垣間見える。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 06月 09日
本日放送は「ウラオモテックス」「スランプ!ジャイアン愛の新曲」でした。

「ウラオモテ~」は、貼り付けると本音の言葉と行動が表に表れてしまうという恐ろしいアイテム。
調子のいいおべっかで世間を渡るスネ夫を叩き落とすべく、ウラオモッテクスを貼り付けて正体を露わにしようとするのび太。
“テレパしい”では本音によって自分が痛い目を見たモノの、敵対する相手には容赦しないのび太の姿勢が垣間見える。
原作に無いパートとして、パパがウラオモッテクスを付けたまま取引先の会社に行ってしまうというエピソードが足されている。
本音を言ったおかげで成功するという釣りバカみたいなエピソード。
本音がいいこともあれば、本音だけでも立ち行かないコトもまたあるというオチのお話。
I don't wanna know. 下手な真実なら知らない方がいいのに(Why...)。

「スランプ~」は、ジャイアンが誕生日リサイタルで新曲を作るという一編。
誕生日記念リサイタルに向けて愛にまつわる新曲を作ろうとするジャイアンと、それを阻止してリサイタルを中止に追い込もうとするのび太達とのぶつかり合い。
ごく稀にあるキャラソン回ってやつですね。玩具とかの販促なんかは無いアニメだけれど、結構キャラソンの販促は律儀にこなしているのだ。
愛について考えるも分からないジャイアンが、母親の優しさに触れて愛に気付き新曲が出来上がるという流れはドラマチック。
しかして結局騒音公害というオチ。人の想いと現実の現象は寄り添わないのだ。哀しいなぁ。

人の想い、つまり本音は大切なのだけれど、知らない方が良かったり、単純に意図が伝わらない事もままあるという2編であった。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 06月 02日
本日放送は「わすれとんかち」「アヤカリンで幸運を」でした。

「わすれ~」は、記憶喪失のおじさんの正体を探るべく、殴ると記憶が投射されるトンカチ。
人間の忘れている記憶をこじ開けるアイテムのようですが、使っている様はかなり凶悪。
いわゆる、ショック療法という昔から活用されるギャグの一つですが、まがりなりにも道具と脳の記憶について説明して以上、やはりこれはSFなのだ。古典的ギャグをSFによって再現する話と言える。
また、記憶の投射を映画であると考えると、創作を現実だと誤認する話であるとも言えるか。
情報からどう事実を精査するかというメディアリテラシーの話なのだ…深いわ…。

「アヤカリン~」は、幸福な人に触れることでその幸福にあやかって自分も幸せになれるという薬。
現代の技術からは全く想像できないアイテム。宇宙の確率操作の能力でしょうかね…ううむ。
テストで100点を取ったしずちゃん(幸運とは違う気もする)に触れようとするが、不運が重なって触れることが出来ないのび太。
いつものようにどこでもドアでしずちゃんのお風呂場に押し掛けると「なんで君はいつもいつも大事な時にお風呂に入ってるんだ!」と、逆ギレするところが今話の魅力と言ってもよいです。シリーズ中期の原作ですが、もうお約束を逆手に取ったギャグが入れられているのだなぁ。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 05月 26日
本日放送は「のび太とアリの女王」でした。

怠け者ののび太に働きアリの習性を見習ってもらおうと、“うつしっぱなしミラー”でアリの生態を観察させる異にしたドラえもん。
思いのほかアリの観察にハマってしまったのび太は、他の事は何もせず、監察にのめり込む。
このまま学習漫画に掲載されてOKと誰もが思う原作話の一つです。アリの生態を細かに描写し、ついでに道徳的教えも付随しているという抜かりない学習漫画。
とても知識欲を刺激される話なんですが、どうしてここまでアリの話を描きたかったんだ…と若干不思議に思う話でもあります。アリから幾らか貰ってたのかな…。
アリジゴクに襲われそうなアリを見つけるとアリを助け、アリがイモムシを見つけたらイモムシを助けようとするのび太。
自然に干渉する動きであるが実に一貫性の無い行動で、ただその瞬間の感情的に動いているというのが分かります。
ただ、弱者への優しさという点においては一貫しているとも言える。そして、そのおかげで女王から恩返しを受ける。
漫画を読んでいた時は、アリは近くで見ると怖いからファンタグラスをかけて可愛くするという現象をそのまま受け取っていたけれど、今思うと、アリをそのまま書いてると作画が大変だから擬人化させていたんじゃないかなと思ったりもする。
ファンタグラスは漫画家を助ける為の道具だったのではなかろうか…。
というか、グラスでそう見えるってだけで実際には普通のアリなのだと思うと、色々不可解な事も多いですね。縄…で縛る…のか…。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 05月 19日
本日放送は「自信ヘルメット」「ガッコー仮面は誰でしょう?」でした。

「自信ヘルメット」は、かぶるとどんな話題も自分のことを褒めてくれている風に聞こえるアイテム。
学校で笑われているかのように思ったのび太が自信を回復できるようにと与えられますが、どんな言葉でも良いように受け取る…というレベルでなく、意味合いすらも変化して誉め言葉に聞こえてしまう為、もはや会話不成立に。
周りが悪口を言っているように感じるというのは思春期を迎えた頃に誰もが感じるコトかと思いますが、自信が無さ過ぎても困るが、ありすぎても困るのだなぁと。
秘密道具の中には、時折こうして心療内科で使われているようなアイテムもある。22世紀では心の病は現代以上に身近な問題なんでしょうね。デパートで買える商品だし。

「ガッコー仮面~」は、謎の男・ガッコー仮面がのび太の家庭教師になると突如現れてスパルタ式の教育を行うお話。
いきなり現れた謎の男を無償だからと子どもの家庭教師として認めてしまうパパとママもなかなか…。
ドラえもんがこっそりとのび太に手を貸すも、ガッコー仮面はすぐに秘密道具の効果を見破ってしまう。
実はガッコー仮面のその正体は、中学生ののび太であった。成績の悪い中学生ののび太が、この責任は小学生時代ののび太にあるとしてやって来たのだとか。そこに、さらにやって来る高校生ののび太は中学時代の責任だと、皆が皆、自分に責任転嫁。
タイムパラドックスを完全に無視したSF話の中で、結構道徳的な教えを説いていたりする。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 05月 12日
本日放送は「ママをつかまえろ!」「四次元くずかご」でした。

「ママを~」は、母の日にママをねぎらう為、“トッカエバー”で体を入れ替えたママとのび太。のび太の身体になったママは、小学生のように遊びまわるが、ママになったのび太は更に野良猫と入れ替わってしまい、ママの身体は逃げ去ってしまう。
互いの役割を代わる中で、のび太はママの大変さが分かるという母の日っぽい教えのあるお話。F作品的な視点変化の話であるとも言える。
しかしどちらかというと半分以上はネコを追いかけている話だったし、ネコの日に放送されてもよいのかもしれない。

「四次元~」は、高井山に遊びに行くためスペアポケットを貸してもらえなかったのび太が、もう使えない・要らなくなった道具を捨てる“四次元くずかご”を持っていくお話。
やけにマイナーな道具が再登場する話でもあるのですが、のび太がその道具をちゃんと覚えているというのも凄い。
この話の中で、ドラえもんの道具は使い捨てが多いと初めて言及されており、この際に研究者を大いに驚かしたという。
セワシは貧乏だったという割に随分と道具数を持っている理由も、すぐ壊れる理由もこの言及によって納得するところとなったのである。
ドラえもん世界を認識するうえで重要な資料となる話といえるのだ。ふむふむ。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 04月 28日
本日放送は「火星ピクニック」「テレパしい」でした。

「火星~」は、火星人の存在を確かめる為に“宇宙ピクニックセット”で火星へ行くことにした一行の冒険譚。
宇宙ピクニックセットは未来の子どもが宇宙に遊びに行く際に使うモノだそうですが、テキオー灯がセットに含まれていないのは気にかかる点です。
火星へ降り立ったのび太達ですが、ジャイアンとスネ夫が砂嵐の中ではぐれてしまい、その混乱の中で遭遇したのはタコ型の火星人…!
この話、映画「オデッセイ」見た後で作ったんかなーと思えるポイントが沢山あって、そういう意味では噛み砕きやすい。「あ、映画で見た探査機だ」と。
火星人は本当にいたのか…と思いきや、それは「絵本とりもち」で図鑑から出てきた火星人。オリジナル話ですが、ドラえもんっぽいオチだと納得に至ります。何故急に絵本とりもちなんてマイナーな道具を出したのかも腑に落ちるわけです。

「テレパしい」は、何も言わずに相手に頼み事をしたい物ぐさなのび太を懲らしめる為に使用されるアイテム。
これを食べれば思っていることが近くの人に聞こえてしまう。初めはたいへん便利な道具のようでしたが、しょーもないコトまで聞こえてしまう不便さも大いにあるのが判明する。
魔美やパーマンでもやっていますが、悩める超能力者というドラマを短い中でさっくり描いています。テレパシーで苦労する話は大概において相手の嫌な声が聞こえてしまうコトだけれど、これは逆なので明朗快活な話になっている。
人間、邪心を心の中でまで蓋は出来ないのだ。心の声は聞くのも聞かれるのも碌なコトにならんと。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 04月 21日
本日放送は「見えなくなる目ぐすり」「目は口ほどに物を食べ」でした。

「見えなくなる~」は、ジャイアンに貸した本にジャイアンの悪口を書いていたのび太は、こっそり修正するべく透明人間になる目薬をドラえもんに出してもらうというお話。
見えなくなる目薬を注して町へ繰り出すと、何故か人っ子ひとり見当たらず、しかしそこかしこで起こるポルターガイスト現象にのび太は驚くのであった。
原作ではここで作者の二人組が登場してネタ明かしをしますが、アニメではドラミちゃんがその役割を担います。とはいえ原作に沿ってメタ的な描写で描く。
作者が登場して解説するという、一種の禁断を使っているお話で、幼少時に読んだときはちょっと飲み込めなかったのを覚えています。言葉のちょっとしたニュアンス間違いというネタだったしなぁ。
タネが明かされ、一人でいると思っているのび太の行動がぐいぐい面白くなる後半。ミステリー的要素もありつつ、喜劇的な面白さが加速して楽しい。

「目は~」は、映像や画像を見るだけで実際に食べた感覚を味わえる“食品視覚化ガス”のお話。
見るだけで食べた気になれる…ではなく、どうも本当におなか一杯になる様子。貧乏飯もここに極まったかという未来のテクノロジーです。
スネ夫のママへの対抗心からフランス料理を作ろうとしていたママですが、レシピを見ているだけでお腹いっぱいになってしまい、夕食はレシピ本に。
この話、実際に食べてはいないお話なわけですが、原作を読んだときに何だか無性に美味そうに思えるから不思議です。やはり「美味さ」というのは料理それ自体ではなく食べた人のリアクションになるのだという、グルメ漫画の本質をしっかりと描いているのだ(ぇ)。
≪メッセージもどうぞ。
2017年 04月 14日
本日放送は「ようこそ!ハリボテの城へ」「おばけ口目の怪事件」でした。

「ようこそ~」は、映画用の張りぼてセットを作る“セットメーカー”で、家へやって来る先生を黙くらかすお話。
映画好きでお馴染みのF先生だけに、特撮や映画技術に関する話も多いです。ニセモノの家を作ってごまかそうという発想からの話なのか、映画セットを作る道具から結び付けた話なのか…どうにせよ、それをそこで使うのかという捻ったアイディアの結びつきです。
しずちゃんが行きたがっていたお城もセットで用意してみますが、とうとう先生とママにはバレてしまう。オチは原作から一歩進んでのドリフオチ。そのオチはみんなやりたいよねという夢がこもっていたように感じます。

「おばけ~」は、口と目だけのオバケが漫画を盗み見したり、お菓子を勝手に食べたりする怪事件が発生し、その正体は何かと話題騒然となっている一編。
実は“出ちょう口目”という道具で、口と目だけを飛ばしていたのび太が犯人。序盤は周囲の人間たちの語る怪事件が描かれ、容疑者筆頭のドラえもんとのび太が知らないという。では誰が…と思わせてやはり犯人はのび太。犯人が途中まで誰か分からないミステリー作法に則った構成で、のび太の悪事を描いている。道具自体はスパイセットと同様と思いますが、話の構成が普段とは違う為、ミステリー的楽しみ方(後半は犯人視点ですが)が出来るのが面白い。
時折やってくるドラえもんのミステリー回も好きなんすよ…。
≪メッセージもどうぞ。