2014/09/15
黄金の果実を、舞を手にして、世界を作り替える魔王とならんとする戒斗。
何がしたいねん…と言うのは劇中だけでなく視聴者も含めた謎でしたが、それは“弱者が虐げられない世界”を作る事。強い者が弱い者を踏みつぶす事がなく暮らせる世界。
この1年…いや、父親の工場が無くなった時からずっと、負けに負け、踏み潰され続けても、強さを決して諦めなかった戒斗が至った結論。
それが強さを求めぬ世界。なるほど戒斗らしい結論と感じる。
とはいえ、“弱者が虐げられない世界”を作る為に今ある世界を力によって全て滅ぼすというのは、如何にも本末転倒の感…。
戒斗にとっては、今の世界で理想の世界を実現させるのは不可能だと諦め、リセットして新たな世界の構築を目指そうという事だと。
ここでもまた、希望の為に誰かの絶望が対価となっている…。
その宇宙の理、ルールは破壊されない…。
紘太が果実を手にしたらどうしたいのか…はまだ語られませんが、今ある世界を諦めたワケではない様子。かといって強い者が弱い者を踏みにじる事を良しとも思っていない…。
やはりラスボスは宇宙の理じゃなかろうか…と思えてならんのですが…。てっきり「うおおお、オレを倒せば宇宙の法則を変えられるぞぉぉ」と言うラスボスが出て来るのかと思ったのですが、どうも尺的に果実に願えば何とかなりそうな気がして来た…。
気がして来ただけなので、次回どう決着をつけるのかは…うむ。
ナックルになって以来、主人公格のオーラを放つザック。
戒斗の仲間になった振りをしながら、実は戒斗を止めようとしていた。
チームのリーダーを引き受けてから、チームやビートライダーズを守る為に戦ってきたザック。
紘太や戒斗と違って、世界を救おうとか変えようといった大きな世界ではなく、身近な小さな世界を守る為に戦ってきた。
その点ではミッチと対比されるポジションなのかなーという気もする。
始めに信頼していたチームのアニキを殺しにかかるという点まで繋がったし。
ま、ザックは自分の身近な小さな世界を救うために、他の何かを犠牲しようとはしていなかったけれど…主人公かな?
湊さんはザックの仕掛けた爆弾でビルから転落し、絶命。
戒斗ホンマに爆弾気付いてなかったんかい…と、ライダーってビルから落ちて死ぬんだ…と、色々ショッキング。
正気でありつつ戒斗の応援をするという、実はプロフェッサーの次点でクレイジーな人だったような気もする。背景が語られたらもうちょっと理解できるのかしら…。
これでユグドラシルのライダーの皆さんは、圧死や墜落死、ひとり行方不明という悲惨な最期ばかり(この番組に悲惨でない最期は無いが…)。
これが“搾り取る”力を使った者の末路という事なのかな。
潰され、蹴落とされ、自分の行いが還って来たのだと…。
紘太は戒斗同様に自分がもう人でない事を悟って戦いへ挑む。
何とも破滅的な空気が漂う中、次回は本編最終回(たぶん)。
まとまるのかしら…という不安も毎年恒例ですが…まとまんのかしら…。
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仮面ライダー 各話レビュー