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快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #51「きっと、また逢える」

ザミーゴを倒して目的を果たした快盗。
国際警察の方はドグラニオを倒せるのか…という最終回。

金庫に収められた多くのコレクションの力で圧倒的なチカラを見せるドグラニオさんでしたが、金庫の中に侵入している快盗たちが次々にコレクションを盗む事で弱体化してしまう。
無意識に老いをコレクション能力でカバーしていたドグラニオさんは、とうとう敗北するのでありました。

前回、快盗の方は警察が使用するコレクション能力のおかげでザミーゴを倒していましたが、今回は快盗がコレクションを盗む事によって警察を助ける事となる。

快盗のテーマ「過去を取り戻す」にあるように、ルパンコレクションは「過去」戦隊のアイテムをモチーフにして、「過去」を表したモノ。
その「過去」の助けによって「今を守る」という警察のテーマも果たされる。

てなことを考えつつ、ではギャングラーは何かとも考えてみる。
ギャングラーの行動目的がドグラニオに代わる次代のボスになる事であったと考えると、「未来」をテーマにしていたようにも見える。
ただしそれは、「過去」を閉じ込め、「今」を破壊することによって得る「未来」です。

快盗と警察が、「過去」も「今」も必要だとせめぎ合いながら作る未来と比べれば、ギャングラーの作るそれは「過去」とも「今」とも断絶された未来であると言える。

終盤、権力の引継ぎも捨て、ただ自分が「今」楽しむ事だけの悪党に戻ったドグラニオだからこそ、「今」を守ろうとする警察サイドのラスボス足りえるのだと感じます。


今を守る為に快盗が捕らえられたままドグラニオを処分する…のではなく、活かしたまま捕らえる事でいつか救出できる可能性を残しておく。危険人物とはいえドグラニオの拘束がどぎつくて、裁判無しでの処分こそしないものの、やはりギャングラーに人権は無いのだと背筋が凍ります。

1話の快盗戦隊が人気を博した世界から逆転し、警察戦隊が巷を賑わす中、再び快盗が復活する。
ドグラニオの金庫を開けさせる能力を持つのは劇場版に登場のジャックポットストライカー。さらに、ジャックポットストライカーを見つけ出したのは新たに快盗となった魁利の兄たち3人。

魁利の兄は圭一郎によく似た真面目人間と評されていたのですが、そんなお兄さんが泥棒になってまで魁利たちを救ってくれたというのが胸アツポイント。
結局、警察だけでは魁利たちを救い出せなかった…という風にも思えるのですが、警察がリスクを背負いつつ捕らえた事と新・快盗のおかげで救出出来たのだとも読める。

警察は引き続きギャングラー残党を追い、快盗はコレクションを盗む。ついでにギャングラーも暴れ続ける。
両者の関係性が決着するのではなく、「戦い続ける」という結末なのがとてもしっくり来るなぁと感じる。
1年間「VS」するというシリーズだけに、どういう決着となるのかは気になる部分だったのですが、どちらかが勝つのではなく、どちらも必要なのだという、ずっと描かれてきた決着。
「VS」し続ける事こそがアイデンティティとなる。

でまた、これからも仲良くケンカして行くんだなぁというのがほっこりさせてくれる。
個人的に、こういう卒業しないラストが好きだったりするというのもありますが。


1年間、戦隊としては変則的な企画なので色々ご苦労あったかと思いますが、見ている分にはカウンターなシリーズとして楽しませて頂きました。
ありがとうありがとう。

快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #48「仮面の下の素顔」/#49「快盗として、警察として」/#50「永遠にアデュー」

ノエルが拉致され、国際警察や生配信で市民が見守る中、素顔をさらすように要求される快盗たち。
抵抗せず、素直に顔を見せて遂に正体が判明するコトに。
もはや白昼堂々とは町を歩けない中、ザミーゴとの最終戦へと向かう快盗。
かたや組織を守る云々を捨て、自分が楽しむことに邁進するドグラニオと対峙するコトになる国際警察。

ノエルを救うために顔を晒す快盗たち。
それは、たとえ仲間を失ってもコレクションを奪うコトを優先すると言っていた第1話から、かなり変化した様を見せてくれる。

快盗にとっての「仲間」というのは、目的の為に集まったメンバーであって、それは家族でも友人でも恋人でもない。ただ「今」一緒に居るだけの関係でしかない。
「過去」を取り戻したい快盗にとって「今」というのは守るものではない…はずであったのに、こうして仲間の為に無理をして、自己犠牲すら見せつけるまでに変わったのです。
今を守って自己犠牲すら厭わないというのは、本来は警察側のテーマであったのに。

そしてまた、ザミーゴとの決戦においても最後の切り札になったのは警察側のコレクション。実は警察が使っているコレクションには快盗のそれとは逆に、金庫を施錠する能力があるというのです。

えーーー!!! というまさかの新設定。
いや、まぁね、「守る」のが警察側テーマなので、金庫の施錠というのは実に理にかなっているし、何なら最初からそういう設定があってもおかしくないとは思うんですけど…これまで割と布石は丁寧にやっていたシリーズだったのでちょっと笑っちゃいました。

快盗が目的を果たす為には警察の協力が必要だった。
過去を取り戻す為には、今という時も必要だった。

それを受けてドグラニオに挑む警察側はどうするのか…という次回、最終回へ。
あと快盗は満足気だけどノエルの願いはまだ果たされてないのだなぁ…。

快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #47「今の僕に出来ること」

重なる状況証拠によってルパンレンジャーとしての容疑が深まるジュレの3人ですが、核心的な証拠はないために国際警察は直接手を出せない。
普段は令状無しで刑の執行まで可能な国際警察ですが、こと人間であるルパンレンジャーが相手ではそうもいかないのです。人権は大事だなぁ。

快盗たちの前にふらりと姿を現すザミーゴさん。
ゴーシュの改造を受けて金庫を増築、液状化するコレクションによって強化されています。特撮クラスタにおける最強能力の一つ、液状化です。時を止めたりする能力以上に怖い。

ゴーシュさんも新たなコレクションのおかげで国際警察を圧倒。
やはりコレクションの数こそが強さか…。
仲間の命と引き換えに自分の身を差し出すノエル。

予告を見るには公開処刑と快盗のマスクオフ要求が次回のお話らしい。最近は普通に仲間同士助け合ったりもしていて忘れていましたが、仲間を助けるよりも目的を果たす事をモットーとしてきた快盗だけに、モットーを貫くのか破壊するのかが肝でしょうか。

快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #46「抜け出せないゲーム」

新年早々の初詣でギャングラーに遭遇する快盗たち。
異空間で楽しい楽しい新年会を行わなければ解放されない。
一方、国際警察はルパンレンジャーの正体に遂に辿り着くというシリアスモード…。

新年会では隠し芸やモノボケなどを披露しながら去年の出来事を振り返り、国際警察は快盗の正体について怪しかった出来事を振り返る。
総集編というパッケージングは共通しながら、だいぶ趣の違う方向性で両者が総集編を取り扱っている。これもまた「VS」だからこそ出来るコトの一つなのかもしれないですなぁ。

随時、戦闘員目線での回想ツッコミが入り、そういう視点もあるよなぁと思える。

スーパー戦隊 各話レビュー

快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #45「クリスマスを楽しみに」

クリスマスでお馴染みのチキン文化に反旗を翻し、シャケを喰えと町中のチキンを回収してしまうシャケ怪人。
このままではクリスマスに鶏肉が食べられない! と朔也たちの奮闘が始まる。

「押し入っておいてなんだが」とエクスキューズを入れ、誰も傷つけず、チキンの代わりにシャケを置いていくギャングラー怪人。人間界を支配してドンの座を貰うという、そんな目的すら置いてけぼりにしていて実に楽しいお話。浦沢一門らしい発想からしておかしいお話です。
急に挟まれる料理パートもシュールながらクオリティが高い絵で感心してしまった。
戦隊にはこういうお話を常に求めているわしは嬉しい限りじゃよ…。

ナンセンスな話ながら、今を守るという警察側テーマは貫かれております。

かたや国際警察では失踪者とギャングラーの化けの皮とのマッチング作業が行われて、その被害者が次々に明らかになるという沈痛な雰囲気。守れなかったモノが浮き彫りにされる。
お互いに出来る事をやってるだけですが空気感が違い過ぎるので、圭一郎とつかさはシャケ事件にはノータッチと割り切っております。
何でこの話とこの話を一緒にしたんだろうとも思えますが、シャケ事件サイドで「チキンもシャケも皮が美味いんだよ」とか言いだされても困るので、これがベター塩梅なんだ。

スーパー戦隊 各話レビュー

快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #44「見つけた真実」

人間ではないと知られてしまったノエルはルパンレンジャーに正体を明かす。元々ギャングラーと同じ世界で暮らしていた人々がこちらの世界に逃げ延び、ノエルやコグレさんはその子孫にあたるのだとか。
元ギャングラーだとかヒト型コレクションだとか、想像のハードルを上げ過ぎておりました。

人間じゃなかったと言った割には、ほぼ人間と同じという結論なのが気にかかるのですが、長寿だのでアルセーヌを直接知っている者であるというのが大切になるのかしら。
今後の布石として重要なのか…ルパン本人が登場する…とかかな?

国際警察の情報を漏らしていたのはノエルではなく悟であったと分かるも、さらにそれはギャングラーが化けていたと判明する。しかも本物は既に始末されているのだと…。やっぱり化けの皮って本物の皮なんだ…。

ノエルの冤罪は晴らされたものの、かつての仲間の死に直面する圭一郎とつかさ。
大切な人を救えなかったという苦い経験は快盗との共通項にもなりますが、これが終盤にかけて活かされたりするのかしら。同じ経験をしているからこそ、快盗と警察で違う道を選ぶというテーマが如実に出やすい部分ですが。はてさて。

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快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #43「帰ってきた男」

国際警察はフランス本部よりやって来たのは元パトレン2号の東雲さん。警察からギャングラーに情報が洩れている為、スパイがいるのではと疑い、内部調査しにきた監察官であるとのコト。
当然のように疑われるのは快盗に潜入している上にいつも胡散臭いノエル。ギャングラー怪人と一緒に居るところを発見されるわ、怪人から「ノエルからコレクションを貰った」と言質が取れたり、ノエルにとって不利な状況証拠が積み重ねられる。
そしてパルクールが凄い。パルクールが凄い!

話としては、見るからに真犯人アイツやん…って印象だったので、後編に続くのは驚きも。
快盗たちもゴーシュから、ノエルが人間ではない事を教えられて当惑。通りで人外じみた動きが可能なはずなんです。

強敵を倒してしまってクリスマス前まで何をするのだろうかと思っていたのですが、快盗と警察の両者をまたぐノエルの正体に迫るという展開。人でないからといって戦隊としての関係性が崩れるかというとそれは薄そうなのですが、ノエルの目的が語られる事で変化する可能性はある…てことかな。
コグレさんとノエルの隠し事…。

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快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #40「心配が止まらない」/#41「異世界への扉」

デストラにコレクションを奪われ、重力操作と時読みの能力で歯が立たない両戦隊。快盗にしても警察にしても、まずはデストラからコレクションが奪われてくれなければならないという一次目的が一致している為、互いに相手を利用する策が練られる。

快盗と警察がお互いの行動を利用して自分たちの目的を果たそうとする。対立しながらも結果的に互いを信頼していなければ出来ない作戦。「ルパパト」でしか出来ない話になっていて、シリーズ後半でこれまでの積み重ねが活きるお話でもあります。

クライマックスでは互いの思考を読み合う事によって快盗が囮役になり、警察が金庫を開けるという逆転の手でデストラの隙を突く。
これまでの両者協力・呉越同舟から更に進んで、互いの役割までも交換し得るまでになる。快盗が自己犠牲の手を使うというのは変化を感じさせる。
言葉も交わさず理解し合う敵同士という熱い展開。

それだけに、「え、デストラをクリスマス直前まで引っ張るんじゃないの?」という驚きも。
ただでさえ幹部が少ないシリーズ、年末をどう展開するんだろう…。

そろそろ終盤でもありますが。
「快盗vs警察」というトリッキーな企画の戦隊ですが、結局以て「協力する」というオーソドックスな部分にドラマの面白さが集約される作りにならざるを得ないのは当初からの想定なのか、あるいは戦隊という番組(ひいてはヒーロー番組)に約束された宿命なのか、どちらなのだろう…とも思えます。
「アギト」の際に「どうせ3人のライダーが協力するクライマックスなんでしょ」という期待から抜け出せなかった…みたいなコトを白倉さんは言っていましたが、良くも悪くも、いかに企画をトリッキーにしてもオーソドックスな展開に落ち着かざるを得ない呪縛みたいなモノもあるのかなぁと思えなくもない。
オーソドックスが別に悪いわけでも無いだけに判断がつかない。

単純に2戦隊が協力していく物語だったら「戦隊VSシリーズを1年間やった番組」でしかないわけで。それでもいいと言えばいいのかもですが、全体VSシリーズのように協力しても快盗と警察には絶対に分かり合えない一線がある…という部分が企画としての肝でもあります。ので、それをどう処理していくのか。
その肝を守った上でドラマが成立するのか、という部分が気にかかるのだ。

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快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #40「心配が止まらない」/#41「異世界への扉」

店を頻繁にサボる魁利が何をしているのかと尾行する透真と初美花。
しかして、出くわしたギャングラー怪人の術によって過度な心配性になってしまう。執拗に魁利がキツツキで爆死する心配が止まらない。
OPのテロップをチェックし忘れても大和屋回だと分からせる親切さよ。

実は魁利は捨て犬の世話をしていたと分かり、爆死の心配はなくなる。心配されるコトは悪いモノではないと受け入れて、魁利は圭一郎に連絡先を教える。

魁利と圭一郎すらも僅かに距離感が縮まる中、引き続き警察とは慣れ合わないように距離感を取る透真。そんな折にデストラさんによって、つかさと共にギャングラー世界へと閉じ込められてしまう。

つかさは透真に助けられ、透真は警察に助けられる。両者の協力によって解決の道が開かれると、ここでも描かれる。ザミーゴはただの気まぐれなのか、それとも何かしらの裏がまだあるのか…。

クリスマスへ向けての侵攻が始まる中、再び快盗バレを匂わせる展開。むしろ後でバレるからこそ、今のうちに仲良くなる必要がある。
デストラさんはコレクション無しでも大善戦するものの、その伸びしろを使って再戦に挑む様子。次の展開へ向けての布石を着々と敷くお話です。

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快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー #39「こいつに賭ける」

前回ザミーゴに凍結粉砕されたはずのエビ怪人が復活して街で暴れ出す。この事から魁利達の取り戻したい人たちも死んだわけではなかったというコトが分かり、一縷の希望が見えてくる。
同時に、ノエルがザミーゴとその能力を知らなかったコトから、ノエルの取り戻したい人はザミーゴの被害とは関係ないと分かる。知らないという事も情報の一つ…。

ビクトリーストライカーを使う事で魁利はスーパールパンレッドになることが出来る。
単純に強くなるだけでなく、相手の動きを先読みできるようになるのだとか。
どちらかというと敵さんが使用して「チートやんけ!」と文句つけたくなるような能力を主人公が手に入れてしまいました。いや、警察から見れば悪党ではあるが。

その能力で追い詰められたザミーゴですが、即座に対応している所を見ると、その先読み能力は絶対未来視では無いというコトでしょうか。
敵さんも相当の能力を持ってこないと対抗出来なさそうです。時間停止ぐらいは持ってこないと…タイムレンジャーのアイテムで何とかなるやろう。

過去を取り戻したい快盗、今(未来?)を守りたい警察という対立軸の物語で、主人公が未来視の能力を手に入れたコトをどう捉えるか…。
敵さんが使いそうな能力だと上で書きましたが、これは敵さんが未来を先読みする事によって主人公側に「未来は変えられる」とテーマ性を帯びた打開案が立てやすい、という意味で敵さん向きの能力なんですよね。
だとすると、この場合は警察サイドに「未来は変えられるんだ(過去は変えられないけど)」と言わせるために、ルパンレッドにこの能力を持たせたのかもなーと思えなくもない。

諸事情で全然装備が強化されない国際警察なのですが、テーマ部分においては快盗に負けてないし、勝機はあります。

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